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2024年03月18日(月)更新

新商品

先ごろの大田花き磯村信夫社長のブログで新商品の話がありました。成長する産業・業界、企業は必ず新商品が出てきます。それも次から次へと出てきます。花き産業もそうでなくてはならないという内容でした。

私は花が加工前と後とでは、花そのものに何らの変化もなく、花は花であるところに商品化の難しさがあるのかと考えています。一般の生花店ではお客様の要望に応じブーケを作ります。その意味では生花店の場合、特注品の販売が中心となります。恐らく磯村社長が仰る新商品とは量販店店頭の商品を指すのではないかと推測いたします。確かにこの30数年、量販店内にある花売り場はほぼ変わっていません。商品の1束298円、398円、598円といった価格帯が中心となっています。
これらの商品は量販店で花をセルフで販売するモデルを作り上げました。その意味ではそれらの花は量販店における花売り場を作り上げてきました。しかし、このままで価格面、商品また業界の大きな成長を迎えることはできません。
また、量販店の花売り場はセルフが適しています。そこに新たな商品を投入することはきっと難しいのです。しかし道はそれしかないと考えます。生花店の減少は花を購入いただく方々の不安が増していきます。量販店で対面販売を行うのは一部に限られています。そうであれば量販店の花売り場は一層新商品を求め、消費者の不安解消に向かうことが求められるでしょう。何度か繰り返していますが、これからの量販店の主力商品はブーケが適しています。1,000円から3,000円、場合によっては5,000円まで、今までは街の生花店で購入したブーケを量販店店頭に並べる、大きな変化だと思います。
勿論簡単ではありません。オランダでもイギリスでもフランスでも長い実験を行い今日に至っています。私も直接手掛けていましたが、その難しさは身に染みています。しかしそれでもブーケは歩む道と考えています。
 

2024年02月28日(水)更新

フラワーアートアワード

一昨日、フラワーアートアワードを東京ミッドタウンに見に行きました。個々の一階、二階、三階に通路、更には通路わきのわずかなスペースで開催されていました。この様な企画であれば、部屋を借り切って行うより気軽に作品を見ることが出来ます。
このイベントは個人で活躍するフラワーデザイナー、有名生花店でフラワーデザイナーを担当する選ばれた人たちが参加するイベントでした今年で10回目だそうです。私は出展される箱根フローリストの淡輪さんにお聞きし出かけてきました。わざわざ見に来たというよりここに来たついでに作品を見る人が多くいたようです。この日は雨模様でしたが多くの人が来場されていました。企業からは第一園芸、箱根フローリストから、あとは個人で活躍するフラワーデザイナーの皆さんでした。

私はホームユースフラワーを生業としていますが、今回のように装飾を前提としたフラワ―デザインの大作を見るものいいものです。この数年ホテル需要も少ない時代でしたが、これからはこのような作品が更に伸びる時代であってほしいともいます。

 

2024年01月09日(火)更新

初市

1月5日、今年の初市へ役員の皆さんと大田花き市場に出かけて参りました。

既に6時には仲卸通りは来場者の皆さんが花を購入していました。中にはタクシーで乗り付ける人も見られました。セリは昨年より少々少なく感じました。それでもお正月らしく大田花き、FAJの役員をはじめ多くの皆さんがセリ場中央の通路上でお正月の挨拶をなされ、三本締めを行い今年のスタートを祝っておられました。
大田花きの初めのセリは恒例の宝船(大黒丸と恵比寿丸)が見事に競り落とされました。お正月らしさが少なくなる中で、花いっぱいの宝船のセリはいかにも初市にふさわしいものでした。

今年は阿比留先生やJFMAの松島氏、MPSの本田様のお顔を拝見することが出来ました。ここ数年は同じメンバーです。今年のインパックは9時から年初の朝礼が予定されている事からご挨拶の後、すぐに会社に戻りました。

今年は磯村様(大田花き社長)福永様(FAJ社長・市場協会会長)のお二人に早々からご挨拶させて頂き、大田花き花の生活研究所の桐生社長、内藤取締役、さきほどの阿比留先生、松島MPS社長(JFMA事務局長)、本田様とお会いできたことは今年の先々の明るさを感じました。

また、大田花きの磯村様のお話は「この時代の中にあって花き業界は一致団結し、この難局を乗り切っていきましょう」と話されていました。全く同感です。

私はこの日の朝から必ず「海苔を切り」朝食のおかずとすることにしました。海苔を食べて「乗り切る」ことに決めました。

2023年12月27日(水)更新

サスティナブルを目指して

これからビジネスを行う全ての企業はサスティナブルを目指さなければいけません。私たちの活動の基盤であるこの地球の命を縮めるようなことをしてはいけないのです。しかし過去において経済発展の名の下で世界中の国々が、企業が結果Co2を大量発生させ、地球環境を壊してきました。ことによると20世紀と21世紀で立ち直らないほどのダメージを地球に与えてきたかもしれないのです。今各国が懸命にCo2削減を目指し始めました。

オランダで花や野菜のパッケージを中心に生産している企業があります。11月にオランダに尋ねた際、この企業(グループ)の代表者数人とインパックの役員3名でお会いしてきました。それはこのグループが生産している再生プラスチックの引き合いを出した時、いろいろインパックの事を調べたようです。日本の花きのパッケージを生産している事実を知ったようです。更にインパックはバイオプラスチックを利用したスリーブや紙を使ったスリーブなどを生産していることも知ったようです。

結果近く会いたいが、今回のオランダ訪問で実現しました。私が知る限りオランダの大手花き包装資材の会社を多く買収し、企業グループを作りました。
今回彼らから今後日本において彼らのグループに参加しないかとの誘いを受けました。プラスティックの再生事業を既に行っている企業とのパッケージソリューションを提供することを目的としています。オランダ、フランス、イギリスではパッケージの40%を再生品にする方向にあります。日本にあっては様々な問題を含みますが、インパックは地球環境の
のためにも進んで活動していくつもりです。これはインパック一社では解決することはありません。彼らと共に進めていきたいと考えています。

↓Circular Plasticsの記事のリンクです。
https://mailchi.mp/b55814ebc78a/laatste-nieuwsbrief-2023-van-circular-plastics-alliance?e=becc1aeff6)

https://circular-plastics-alliance.com/
 

2023年12月26日(火)更新

あと数日です。

今朝早く会社に来てみると、既に直行している人や、会社に来た後、出発していく営業のメンバーが続きました。
暮れも押し迫った今日から数日は花束加工メーカーさんからの機械修理などの要請にお応えする体制になっています。確かにメンテの人たちもいますが、この時期は営業も含め総動員といった感があります。お客様の機械を止めないことはインパックの最低条件であります。

私たちは何が何でもお得意先様からのご要請には全て応じることを建前にしております。勿論これからもその精神は全く変わりません。ただ方法は変えていきたいと考えています。
1 一定期間を過ぎた機械の対応
2 新たな機械には初めから保守契約にお入り頂き、安心をご提供する
3 近い将来、入り口のお手入れ方法のビデオをご提供する

インパックにおけるメンテナンスはその独自性を追求し、更に安心してお使いいただける環境にしたいと考えています。今後とも機械の高性能化とメンテナンスの高度化を追求してまいります。

あと終日の間となりました。全ての皆様の健康と無事故を心よりお祈り申し上げます。
 

2023年11月30日(木)更新

イギリスの花売り場を思う

ホームユースフラワー全体の話です。ここ数年の価格は欲しいときに高く、そうでない時は安くなる。このようなことが続いている間、次第に花のマーケットは収縮し8,000億円を切ってきました。1兆2,000億円の売り上げがあったことが夢の数のような気がします。しかしそのころ農水省は3兆円のマーケットを描いていました。
その意味では現在の姿は少々問題かもしれません。

私はこの際、ホームユースの花のマーケットを一層上げる努力が必要と考えています。そのためにはスーパー、ホームセンターの花売り場を劇的に変化させる必要があります。大きな売り上げを上げているチェーンは対面販売を目指し進めています。また、一般のスーパーマーケットは仏花の販売が多く見られます。
私はスーパー本来の花はセルフであるべきと考えます。セルフの中でいかに販売量を増やしていくのかなのでしょう。仏花は大事、これは事実です。しかし他にも3,000円のブーケ、単品物でも一束1,000円などは未だ商品として成立していません。いち早くスタートを切ったイギリスでは200億円を超えるチェーンが5系統以上ありますが、商品は何処もフルラインで並べられています。

今こそ量販店の売り場を変え、日本の花の消費量を増やす時と思います。
また量販店の売り場を変えるにはコールドチェーン化、切り花の大規模生産、商品企画力等充実させる必要があります。私共の役割は大きいと思います。
 

2023年11月09日(木)更新

いつも変化はイギリスから

少なくとも5年前までは、イギリスの花き産業はその10年前の姿と同じでありました。大手量販店8グループの花きの調達いつも変化はイギリスから先の主体は、オランダに本社をもつダッチフラワーグループの会社であり、その時代は長く続いていました。しかし今回話を聞き、少々驚きました。そのダッチフラワーグループが苦戦を強いられています。確かダッチフラワーグループは1,000億企業となっていました。

しかし、東アフリカの企業(生産者)2社とコロンビアの生産者1社が共同で会社(MMフラワー)を設立し、イギリスの量販店8グループに対して切り花の供給を始めたのは今から5年前の事だと言います。そして現在、イギリスの量販店は花の30%をその1社から供給を受けることになりました。
一言で言えば、生産者(アフリカ、南米)が英国でダイレクトに加工し、花を量販店に収めていることになります。この事実は勿論誰にも止められません。最もいい立場にいる大手生産者が自ら加工会社を起業し、自ら量販店すべてを相手にビジネスを始めました。この流れには、どこも、誰も中に入れません。前述の30%は更に伸びる勢いです。また、同じ形態をもって今年いよいよオランダに進出しました。MMオランダです。オランダには元々東アフリカに生産子会社を持つシェア社があります。ここは650haの農場を持ち、ドイツの会社を中心にバラの供給を行っていました。しかし今回のそれはそう単純ではありません、イギリスの量販店の優れた商品政策を理解し、様々な商品を展開し、供給しています。単なるリパック(バラ)もあります。更にブーケもあります。確実に商品政策を実施しています。つまり新たな会社はフルラインで加工生産し供給を果たしています。

ダッチフラワーグループは当初、20数社のオランダの仲卸が集まりました。20年以上前です。つまり花の流通の真ん中にいる企業が加工の大手に変化しました。今回はさらに川上の大手生産者グループによる加工となります。尤もいいポジションの企業となります。

私は国内加工のイメージを重ね、将来イメージしていくつもりです。

2023年11月02日(木)更新

花はゴム結束で決まり!

自動結束機(紐:ポリエチレンの延伸紐)結束の歴史はかなり古いと思います。今では自動梱包機械(PPバンドで使用)が主流となっています。それは梱包の確実性と持ちやすさからだと考えられます。それでも印刷業界、製本業界、段ボール業界などで自動結束は使用されています。

申し上げたいのは、切り花の結束は手作業か自動結束機が一般的でした。それが今から40年以前オランダに出かけたとき花はすべてゴム結束が普通の姿でした。確かに結束したところを外すときなど、紐に比べると比較にならないほど楽に外せます。感心したことを覚えています。早速オランダから既に輸入をしていたストラパック様のお世話になりました。確かに何台か販売し、私たちは独自の輸入をはじめました。今では花の結束はゴムと決まりました。

しかし初めは外す際の楽なこととは別に、しっかり結べないと良くお叱りを受けましたが、それも慣れていただくうち、今のようになりました。最近リンドウの自動選別機をまとめて3台受注を頂きましたが、実は花の選別機は最後まで紐で結束する分野でした。数年前から販売を行う際、紐結束機を下ろし、インパックのゴム結束機を乗せていましたが、今回の機械は初めからゴム結束希望と言われました。最後まで残っていた選別機は紐の分野でしたが、漸くゴムになりましたが、大事な役割でしたが、40年かかったことになります。
 

2023年10月27日(金)更新

自動ブーケマシン

インパックが国内での1号機を一昨年導入しました。5月でインパックの切り花の加工事業は終了いたしましたが、それまではハイシーズンで5,000個ほどのブーケを制作していました。この機械の優れた点としては、時間500個のブーケを制作できます。デザイナーの先生が制作したブーケを設計図に置き換え、パソコンに入力すると7台あるディスプレイに分解され、ディスプレイの前に立つ作業者に切り花を入れる位置、切り花の種類などを教えてくれます。一人が2~5本担当することになりますが、3本ですと21本のブーケが出来上がります。5本ですと35本のブーケが出来上がります。かなり再現性の良いブーケが出来上がります。
従来インパックは母の日や迎春用のスパイラルブーケブーケの依頼を頂き生産していました。この機械は現在ヨーロッパ、南アメリカでは100台単位で出ています。

私はこの機械を国内で販売する計画を立て、サンプル代わりにインパックで生産し、多くの加工メーカー、量販店の皆さんに見ていただきましたが、時期が早かったかもしれません。国内でのブーケの需要にはもう少し時間がかかるかもしれません。
今回シンガポールに自動スリ―ビングマシンが出ましたが、制作スピード、制作品質などご満足を頂きました。スパイラルブーケは中国、東南アジアでも商品として認められていますので、アジアでの普及が先にあるかもしれません。

お買い求め頂いたお得意先様は4年前にも花束加工工場(花束を作り機械の商品名)をご購入いただきました。ご決断に心から感謝とともに、尊敬申し上げております。
 

2023年10月26日(木)更新

切り花生産の


切り花生産の工業化

切り花生産の農業化
切り花生産の趣味化


花の生産者の数が減っています。

それは花ばかりでなく果実、野菜も含め栽培に関わる全てに言えるのでしょう。
何時か埼玉の農業大学校の先生が学校の通う学生の中でほぼ趣味の世界で生きる人達のいる話をされていました。無農薬、有機栽培を行い、それで食べていけるだけの栽培を行っていければいい、という考え方で通ってくる学生の事です。それでも本人は農業をやるということになっています。完全に農業の趣味化です。

更に農業の農業化は現在の状況をそのまま今後も続けていくという考え方です。少なくとも、自分の代だけ農業を守っていきたいという方々の事です。それが現在の農業を支えています。
それはそれで貴重なことで今まで何代にもわたり農業生産に勤しんでいた方々ですが、当然プロの生産者です。しかしそれだけでは済まなくなってきている部分も出てきました。

切り花で言えばこのところ、気候変動により中々思うように生産が定まりませんでした。相場が高くなったり、あるものがなかったり。花の場合どうしても避けて通れないのが物日(需要期)です。年に5回ほどのハイシーズンを指します。この時期には量的に沢山ないとビジネスが成り立ちませんが、昨年、今年あたりは大変なことになりました。
農業の農業化ではこのようなことは解決しません。ある意味での解決策は農業の工業化です。施設化とも言っていいでしょう。施設の中で周年栽培を行い、安定的に切り花を出荷できる体制づくりのことです。
場所も多く必要とします。結果、初期投資は半端ではありません。まず、土地建物までは国、県が担当し、生産を民間(生産者)に任せる道はどうでしょう。まずは供給面において安心できる生産体制作りが重要かと考えています。切り花生産の工業化です。
 
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会社概要

2018年インパック株式会社(事業会社)の代表取締役に守重へきろう就任 IPホールディングス株式会社(持株会社)設立 代表取締役に守重知量就任 2016年花の鮮度保持管理コンサルティング会社 フラワーウォッチジャパン株式会社設立(子会社) 2014年東京オフィス本社移転...

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