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2023年10月31日(火)更新

和菓子とお花

近くには府中の青木屋、熊谷の梅林堂など2~30店舗ほどの店を持つ中堅の和菓子のチェーン店があります。ついこの間まではそこに立川の紀伊国屋さんが入っていました。和菓子屋さんを見てみると大手(虎屋さん、鎌倉吉兆庵さん、叶匠寿庵さん等など)になればなるほど大福、吹雪といった足の短い商品は置いていません。せいぜい梅林堂さんのように月に一日だけ予約で受注し大福を販売するのが精一杯です。つまり大手になればなるほど日持ちのない商品は販売していません。
その意味では確実に街の和菓子屋さんとは一線を画しています。大手のチェーン店のお菓子は羊羹に代表されるような日持ちのするお菓子ですので安心して贈り物として利用できることになっています。その意味では大福、茶饅頭、ふぶきを食べたい場合には近所の和菓子屋さんに行くことになります。また、和菓子屋さんの代わりにコンビニがその役を任じています。
以上の事から和菓子屋さんのイメージが大きく変わったことになります。大手和菓子店は工夫を凝らし、叶匠寿庵さんが始められた創作和菓子の世界に生きています。見た目もきれい、更に果物などを多用し、ゼリーなどのお菓子も和菓子の世界に取り込んでいます。
大変な努力を見ることが出来ます。

ある頃、和菓子とお花は同じような歩みがあり、多くの店舗が街にありました。しかし双方次第に数を減らし始め、大手の和菓子店は日持ちの商品を開発し、ギフト市場に乗り出しました。花の場合、大手の生花店も街の生花店もブーケ、アレンジを中心に元々ギフト商品を取り扱っていました。しかし花の場合、日持ちするとは言ってもお菓子のように殺菌などの処理をして日持ちを伸ばす技術はありませんし、そんなことはできません。これから先、生花店の生きる道は一体どこにあるのか、お菓子より開発範囲の少ない生花は生きる道は原則通り「鮮度」で勝負するのがいいと考えています。この分野であればインパックは大いにお役に立つと考えています。
 

2023年10月27日(金)更新

自動ブーケマシン

インパックが国内での1号機を一昨年導入しました。5月でインパックの切り花の加工事業は終了いたしましたが、それまではハイシーズンで5,000個ほどのブーケを制作していました。この機械の優れた点としては、時間500個のブーケを制作できます。デザイナーの先生が制作したブーケを設計図に置き換え、パソコンに入力すると7台あるディスプレイに分解され、ディスプレイの前に立つ作業者に切り花を入れる位置、切り花の種類などを教えてくれます。一人が2~5本担当することになりますが、3本ですと21本のブーケが出来上がります。5本ですと35本のブーケが出来上がります。かなり再現性の良いブーケが出来上がります。
従来インパックは母の日や迎春用のスパイラルブーケブーケの依頼を頂き生産していました。この機械は現在ヨーロッパ、南アメリカでは100台単位で出ています。

私はこの機械を国内で販売する計画を立て、サンプル代わりにインパックで生産し、多くの加工メーカー、量販店の皆さんに見ていただきましたが、時期が早かったかもしれません。国内でのブーケの需要にはもう少し時間がかかるかもしれません。
今回シンガポールに自動スリ―ビングマシンが出ましたが、制作スピード、制作品質などご満足を頂きました。スパイラルブーケは中国、東南アジアでも商品として認められていますので、アジアでの普及が先にあるかもしれません。

お買い求め頂いたお得意先様は4年前にも花束加工工場(花束を作り機械の商品名)をご購入いただきました。ご決断に心から感謝とともに、尊敬申し上げております。
 

2023年10月26日(木)更新

切り花生産の


切り花生産の工業化

切り花生産の農業化
切り花生産の趣味化


花の生産者の数が減っています。

それは花ばかりでなく果実、野菜も含め栽培に関わる全てに言えるのでしょう。
何時か埼玉の農業大学校の先生が学校の通う学生の中でほぼ趣味の世界で生きる人達のいる話をされていました。無農薬、有機栽培を行い、それで食べていけるだけの栽培を行っていければいい、という考え方で通ってくる学生の事です。それでも本人は農業をやるということになっています。完全に農業の趣味化です。

更に農業の農業化は現在の状況をそのまま今後も続けていくという考え方です。少なくとも、自分の代だけ農業を守っていきたいという方々の事です。それが現在の農業を支えています。
それはそれで貴重なことで今まで何代にもわたり農業生産に勤しんでいた方々ですが、当然プロの生産者です。しかしそれだけでは済まなくなってきている部分も出てきました。

切り花で言えばこのところ、気候変動により中々思うように生産が定まりませんでした。相場が高くなったり、あるものがなかったり。花の場合どうしても避けて通れないのが物日(需要期)です。年に5回ほどのハイシーズンを指します。この時期には量的に沢山ないとビジネスが成り立ちませんが、昨年、今年あたりは大変なことになりました。
農業の農業化ではこのようなことは解決しません。ある意味での解決策は農業の工業化です。施設化とも言っていいでしょう。施設の中で周年栽培を行い、安定的に切り花を出荷できる体制づくりのことです。
場所も多く必要とします。結果、初期投資は半端ではありません。まず、土地建物までは国、県が担当し、生産を民間(生産者)に任せる道はどうでしょう。まずは供給面において安心できる生産体制作りが重要かと考えています。切り花生産の工業化です。
 

2023年10月25日(水)更新

市内の雄

偶然2日連続でお会いした市内の企業の会長がおられます。
この方は、恐らく市内で最も大きな企業を経営されています。1年で2回か3回お会いするのが普通なので、2日連続とはよほど珍しいことになります。

2日前は保育園(保育園の評議員をお願います)の研修(役員・園長研修)の時、昨日は市内のロータリーへ出かけた際お会いしました。何事にも積極的でお仕事も単に木材の販売ではなく、大きなプレカット工場を二か所も所有されています。おそらくプレカットは都内でもかなり早い段階で導入されていました。更に最近では大工さんの伝統技術を継承させていく工夫も様々され、木造住宅を後世に残す工夫もされています。更に余った木材を利用し、子供たちを集め教室(地域貢献)を開いています。
市内でもこのように積極的に展開されている企業はこの方だけでしょう。

インパックは3週間ほど前、次代の役員を集め役員セミナーを開催しました。顧問弁護士の先生と私が担当いたしましたが、年明け第2回のセミナーを行う予定です。顧問の会計士の先生とその会長に講師をお願いするつもりです。
 

2023年10月23日(月)更新

北浦和で薪能

20日の金曜日北浦和の仁木屋さんで最も小さな薪能が開催されました。

初めて歴史的なことをお聞きしましたが、今から25年前、四人の若手能楽師(金春流)の先生方が仁木屋さんとの企画を立て、初めは食事、その後はお能鑑賞という形で始められたとのことでした。
仁木屋さんは昔からの料亭で場所も広く、たった3日の上演中の間だけ、庭に三間四方の板の間を作り、能舞台として完成させています。また小さく短い橋が用意され、本格的な能舞台となっています。しかし囃子方、地謡方の皆さんは三間四方の中に座っていますので、その分少々狭くなっています。また、今まで一度だけ雨のため座敷の中で演能されたことがありました。今回は幸いに曇り空で雨の心配もなく進められました。いつもの通り17時から食事が始まり、19時からが開園となります。経営が変わられたとお聞きしましたが、この企画は経営者が変わっても続けられ良かったと安堵しました。

先ほどの4人の能楽師の先生方は、25年たった今でも協力しながら続けられています。丁度今回のシテ方は高橋忍先生でした。羽衣が上演されましたが、先生は美しく舞っておられました。素晴らしい舞台でした。
100人にも満たない薪能でしたが、大いに満足のいく舞台でありました。
 

2023年10月20日(金)更新

ほめ育

私の関係する保育園の一つ、谷里保育園では朝から「ほめ育」フェスティバルが開催され、園児の皆さんは夕方まで一日中参加し、楽しい1日を過ごしました。
輪投げ、ボール入れなど、さまざま開催され、保護者の皆さんが参加される午後3時以降は警察官による交通安全セミナーなどもあり、大分盛り上がっていました。また今回のイベントでは卒園生の皆さんが多く参加され、ある部屋は1部屋使って普段の活動の写真などが展示されていました。

この様に盛りだくさんの一日でしたが、朝から「ほめ育」開発者の原先生も参加されていました。保護者の皆さんへ「ほめ育」の何たるか、ほめ育の有効性など多くのお話を頂きました。もちろんほめるだけではありません。ほめるにしろ、叱るにしろ一定の基準をもって園児に接することが大事であることを、何度も話されていました。

この日私が感心したのは保護者の方々が多く参加されていたこと、園児の皆さんの生き生きした顔と行動、更に先生方の素晴らしい動きでした。谷里保育園は「ほめ育」を取り入れ今年で7年になります。いよいよ本物の時期に入ってきました。
今年、春にNHKからの取材が入り、日曜朝の「おはよう日本」で取り上げられ、好評を頂きました。伺えば今も取材が続き、来年にはほめ育を受けた園児のその後を取材した新たな放送があるようです。

 

2023年10月19日(木)更新

ヤモリの話

少しのんびりしたお話です。

昨日の朝早く玄関のドアにヤモリがいるのに気が付きました。
朝いるのは、かなり珍しいことです。毎晩玄関の電気を寝る際消していますが、昨夜は消し忘れそのまま寝てしまいました。
いつもの朝は玄関ドアを見てもヤモリの姿は何処にもありません。玄関の電気を消し真っ暗になると別の場所へ移動していくようです。昨日は一晩中明るくしたために玄関から動く必要がなくなったのでしょう。小さな虫が電気につられ、やってくるのを食べていると思われます。

一昨日は夕食時、新聞を取りに玄関に出た時、体の半分ほどの虫をくわえていました。玄関の明るさはヤモリの狩りにとって具合のいいところなのでしょう。
だとすると今日からは一晩中電気をつけておくことでヤモリは心配なく餌をとることが出来ます。夜、玄関の電気を消して欲しい、と妻に言われ返事はしたものの、そのままにしておきました。しかし早朝起きたところ玄関の電気はしっかり消されていました。ヤモリのためにはその方が良かったかも知れませんね。
 

2023年10月17日(火)更新

アメリカの甥

先週からアメリカから甥が遊びに来ていました。両親のいる北海道に行く前に東京に寄ってくれました。

彼は子供の頃、小学校高学年の時に両親の留学とともにアメリカに渡り、小学校を卒業、中学校に進みました。更にその年、両親がアメリカからオランダに渡ることになりましたが、中学はオランダ、高校、大学はアメリカで卒業しました。その後、アメリカの会社に転職し、現在に至っています。
恐らく考え方もアメリカの人になっているのではないかと思います、しかし今回久しぶりに彼と会いましたが、バランスの取れた、いい人間になっていました。

物価も高く、常識も異なるアメリカでやっていくのは大変でしょうが、家族で頑張っています。

とても私には出来ないことをやっています。素晴らしいことです。たくましい彼の活躍を見守りたいと考えています。
 

2023年10月16日(月)更新

親切なお店

昨日ホテルに帰った頃、いつもより空腹感が強く、部屋に戻る前に駐車場からレストランに直行しました。

オーダーを取りに来られた方に、お蕎麦を中心に三品ほど頼みました。暫くした後、この店のリーダーらしい人が来て「いただいたオーダーは客様には少し多いと思いますよ」と言われ、もう少し少ない量のメニューにするか、1品減らしてはどうか、と聞かれました。
初めての経験でしたので少々まごつきましたが、言われた通り、1品減らしオーダーを決めました。
その後出てきた品を見ると思っていたよりそれぞれ大きな皿に入っていました。全部頂きましたが丁度良い量でした。言うことを聞いていてよかったと思いましたが、このように気の利く店舗はきっと珍しいと思います。お客にとって量が多いか少ないかは、お店には本来関係ないはずが、わざわざ言っていただくことで私にとっては大変助かりました。また、料理を処分することもなく、その点でもよかったと思います。

この話は人には親切にすることの大切さもありますが、環境の問題も含んでいます。ちょっとした心遣いが大きな影響を与えることになります。とてもいいお店でした。早速来週の会食の予約を入れました。
 

2023年10月12日(木)更新

金岡さん、磯村さんご来場

展示会第1日目には、大田花きの磯村社長がお越しになりました。セミナーの行われる会場に向かっているとのことでありました。講師はバラ園の金岡社長でした。金岡社長の会社のブースはインパックブースの真正面でした。数年ぶりの事でした。金岡社長のお仕事は仲卸、花束加工、エアプランツや珍しい観葉植物のお仕事を行っています。今回のブースにはそれらが並べられ、大きな建物の内装用の植物としての提案でした。この仕事はとても重要なお仕事です。それらの植物をスペイン、タイ、マダガスカルなどから金岡社長が直接出かけ奥地に入り直接調達してきているのです。この事業は国内でもほんの一握りの方が行っているものです。更に、彼の基本は自らの勝手で行うのではなく、それぞれの国の生産者の気持ちを十分汲みとって取引をしています。
人間的にも素晴らしい方です。

一方、金岡さんの話を聞く大田花きの磯村さんの最近のコラムは冴えた文章が多く見られます。9月に彼岸の後のコラムです。例年に比してクレームが60%以上増えた時の事です
生産者の皆さんに訴えかけていました。今年の気候は異常事態であることはみんな知っています。しかし出荷前にそれが分かっているのなら事前に知らせて欲しいとのことでした。
この様なことを堂々と発言されるのは素晴らしいことです。業界を前に進める事の出来る発言です。これからも市場からの発言を進めて欲しいと考えています。
 
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会社概要

2018年インパック株式会社(事業会社)の代表取締役に守重へきろう就任 IPホールディングス株式会社(持株会社)設立 代表取締役に守重知量就任 2016年花の鮮度保持管理コンサルティング会社 フラワーウォッチジャパン株式会社設立(子会社) 2014年東京オフィス本社移転...

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