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2022年09月21日(水)更新

確信 モノマテリアルの時代

月に一度プラスチックの勉強会を開催しています。参加者は部課長を中心に12名ほどです。本社では講師の先生を囲み、工場や各営業所の皆さんはZoom参加となっています。講師は小國先生(日本食品包装協会専務理事)にお願いしています。

今プラスチックの勉強会は時代逆行と思われがちですが、むしろ今こそ勉強をする必要があると考えています。今までプラスチックは使い捨ての風潮がありました。結果、海の汚染、処理できない大量のごみといった問題から、脱プラスチックの時代に入り始めています。しかし、石油産業の中にある包装業界の中では、プラスチックを使用したものがその主流を占めていることがすぐ理解できるほど、スーパーマーケットの食品売り場に行くと様々な食品がプラスチックの容器で包装されているのを見ることができます。プラスチックの容器がなければ、こうした食べ物を安全に食することはできません。そこには様々な工夫や技術が存在しています。
様々な食品の袋は、1枚のフィルムのように見えてはいますが、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンなどのフィルムを糊で貼り合わせています。つまり、それぞれ特徴あるフィルムを貼り合わせ、中の食品を殺菌する際、熱に耐えるもの、油脂の多いものにはそれに耐えるフィルムといったように中の食品の成分に合わせ、更に日持ちや輸送などのファクターを加え、包装設計をしているのです。ここで言えるのは、出来ないことはありませんが、何層にも貼り合わせたラミネートフィルムの後処理は非常に難しいということです。種類の異なるフィルムの回収、再生は難しいのです。
そこで出てきているのがモノマテリアル(単一材料)による包装です。食品を日持ちさせるには、酸素を如何に遮断し酸化を防ぐかにあります。それ故、ナイロン、PETを使用し、更にPVDCコーティング、アルミ、アルミ蒸着といった素材を使い酸素の透過を防いできました。勿論アルミは完全に遮断しますが、他の材料の中にもそれに近いものが多く存在し、これらを用いてコーティングや蒸着といった技術で酸化防止フィルムを作り上げてきました。しかしそれらはどうしても何種ものフィルムを使います。しかしモノマテリアルの考えで行くと、単一の素材だけで十分な酸素透過の基準を満たすことが出来れば、貼り合わせの必要はなくなります。具体的には汎用フィルムであるPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)にガス透過性が圧倒的に少ないシリカ蒸着を施すことで、PE単体、PP単体で十分に日持可能な包装資材が出来上がる事になります。
そうなれば後処理は非常に簡単になります。ペット容器と同じようにPEとPPだけになり回収再生の道が開かれることになります。これからの包装業界の発展には「モノマテリアル」の考えが重要になって来るでしょう。歴史的に見てもモノマテリアルは間違いなく画期的な技術となります。
 

2022年09月01日(木)更新

花の日持ち

切り花の販売を続けるインパックのIFL(国際フラワーロジスティック:入間工場)の特徴は、3温度帯でバラの保管、加工、出荷の体制を整えていることです。これらの結果、間違いなく日持ちは3日ほど違ってきます。更に3温度帯を補完する意味でエチオピアからのバラの輸入は国内の切り花の輸送より安定した状態でIFLへ入荷しています。国内の場合、どんな温度で何時間かけて市場に入り、そこから各工場へ納品されるかは証明することができません。

インパックの場合、エチオピアの生産者が梱包した際、出荷前にTTTimer(温度時間値を見るデバイス)をすべてのボックスに貼り付け、アジスアベバ(空港) - 飛行機 - 成田空港 - インパック(IFLの冷蔵倉庫)、この一連の流れで入荷直後の温度時間値はおよそTTV(温度時間値)600前後です。本来TTV 500以下で入荷するのが良いとされていますが、16時間かかる飛行機の中は温度コントロールが効きません。およそ10℃から12℃程となります。これが5℃となると恐らくTTV 500近くになります。

この様に、温度時間値は鮮度を表す指標となります。入荷までが500以下、加工場から量販店店頭までが200、店頭3日間で1,500(500×3)となり、合計1,700となります。切り花の生命力は温度時間値で表すと7,500です。7,500-1,700=5,800となります。花は1日約500(24時間×20℃)づつ生命力を失っていきます。この場合、20℃の部屋に置かれた時、約11日の日持ちとなります。安全率30%を差し引くと、丁度7日から8日の日持ちとなります。
 

2022年08月10日(水)更新

量販店における花の包装

日本ではおよそ35年前、量販店の店頭(セルフ売り場)にパックされた切り花が並びました。1987年の全農花きセンターによる加工とダイエー碑文谷店での販売の話は業界ではあまりに有名です。

この時の包装資材はOPP(オリエンテッドポリプロピレン)でした。優れた透明感を持つ二軸延伸ポリプロピレンです。この時代は長く続き、今でも切り花の包装資材の主体となっています。他のフィルムと比較も安価で加工のしやすさなど優れた点を多く持つフィルムです。しかしOPPだけ、を許さない時代に入りました。一昨年辺りからバイオマスプラスチックの登場があり、インパックもバイオマスマークの取得をいたしました。勿論その系統のスリーブの取り扱いもあります。
更に紙スリーブが海外の市場で一部見られ始め、国内でもインパックが他に先駆け製品化を行いました。既に一部の量販店の店頭には並び始めています。また今月中には他のスーパーにも並ぶことになっています。
この様に書きますと、プラスチックの代用として紙があるかのように聞こえますが、そうではなく、紙と花の相性、などを考えると花の包装は紙でなくてはならないといった多少強い考えになります。一方プラスチックは前のままではすまないでしょうから、バイオマスプラスチックの登場が考えられます。

つまりバイオマスフィルムはOPPの代替品として登場してきました。しかし紙はOPPの代替品ではなく、紙でなければならないといった本質的な面からの登場でもあります。紙を使用した切り花の新製品を考える必要があります。価格の事を考えてもOPPの袋に比較すると3倍、4倍のコストですから、単にプラスチックの代替品では済みません。紙スリーブを使用した、全く新たな商品を作り出す必要があると考えています。
 

2022年07月19日(火)更新

人工光合成

新たな技術の中で、個人的に最も興味を引くのは人工光合成です。

植物の世界にしかありえなかった光合成が、10社ほどの大手の研究所で研究が始まり、今佳境に入っているようです。それは実験室の中ではありますが、植物が自ら行う光合成より
効率の良い人工光合成の結果が得られ始めたという事です。もちろん先は長いようですが、明らかに一つのヤマを越えています。7月4日にも書かせていただきました。

人工光合成は植物が行う光合成と同じで、水素と酸素を分け、その後水素と炭素を結合させることでエネルギーが得られます。具体的には水素にいくつの炭素を結合させるかです。水素4つに炭素1つがメタン(CH4)、3~4がLPG、5~10がガソリン、11~15が灯油、16~19が軽油となります。

こうなればエチレン、ポリプロピレンなどは手に入ります。エチレンやポリプロピレンは様々な石油製品の元となりますので原油を掘るのと同じになります。
後はその処理の方法です。アジアではポリプロピレンだけを集め、再生ポリプロピレンのフィルムを作り始めました。

様々な種類のあるフィルム(ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)を種類ごとに油化にして再度同じものを作ることで完全な再生が可能となります。
私は石油製品の場合、人工光合成によって生産され、処理は品種別の回収、油化、そして再生が良いのではないかと考えています。つまり、今ゴミとされているものが全て原料となる時代です。
 

2022年07月13日(水)更新

モデルかも?

赤坂見附から伸びる一本の道があります。みすじ通りです。
ここに一軒のコーヒーの焙煎所があります。とても人気のある店です。

ドリップする不織布の商品が誠に上手く出来ていて、何かコーヒーをおいしくいただける気がします。しかし有名なコーヒーメーカーの同様の商品と比較すると、お湯を入れるまでに時間がかかり、更に開け方も難しく時にはコーヒーをこぼすこともあり、始めはかなり大変です。この点はどうやら不評らしく、最近はカラーで説明書を印刷したものを都度もらってきます。人に差し上げる際、これがないとコーヒーが飲めなくなっては気の毒すぎるからです。私の場合は最近すっかり慣れて説明書を見なくても上手にコーヒーを入れることが出来るようになりました。

この様に焙煎専門のお店には、産地別、品種別、更には独自のブレンド別で商品が並び、売り上げベストスリーなどが並べられ、購入する際とても役に立っています。この店の様に、取り扱う商品を一人前ごとにドリップできるパッケージとして販売する方法は、きっと新しいと思います。他の焙煎所ではあまり見かけません。安いもので180円、高いものでは300円を超えています。

この販売方法は店も、購入者も互いに幸せです。
 

2022年07月04日(月)更新

光合成

太陽の光はまんべんなく地球上にその光をふり注いでくれます。その光を利用した無公害型の安全な発電では大きな期待が持たれているのは承知の通りです。太陽光の利用は、発電などがその主体かと思っていましたが、最近人工光合成の話がにわかに高まってきています。大手企業の中には既に開発が始まり、最近では実験室の中では効率の良い結果が生まれてきている様です。しかし植物は自分のために使うため、それでいいのですが人工的に光合成をおこなうことになると更に高い効率を求められることになります。いずれ今より更に高い効率で結果を見ることが出来るでしょう。

人工の光合成は結果として水素と酸素を作ります。作られた酸素と水素を分け、今度はそのうち水素だけを取り出し今度は炭素と結びつけます。そこから「エチレン」が生まれてきます。更に他の材も生まれてくるでしょう。
エチレンは様々な石油製品であるポリエチレンもポリプロピレンも、更に多くの製品を生むことが出来ます。
そこから先の出来上がった後の処理は油化技術が良いでしょう。再度油に戻し、再製品化するのです。環境問題に発展させないことが可能となります。

今私は人工光合成に最も興味を持っています。
 

2022年06月14日(火)更新

プラスチック再生

昨日社内で、ある勉強会がありました。昔から親しくさせて頂いている小國盛稔先生を講師にお迎えしています。先生は45年ほど前、プラスチックフィルムの加工メーカーとして有名な藤森工業の課長時代からお付き合いのある方です。その後、研究所を経てフジモリプラケミカルの社長、藤森工業の取締役を歴任され、現在は社団法人日本食品包装協会の専務理事をお務めになっています。また食品包装関連の雑誌などを見ると、あちこちに先生の名前を見ることが出来ます。大変有名な方です。

基本インパックの幹部の皆さんにもっと包装の事を知っていただくために開いている勉強会ですが、私が長い間分からなかったことが昨日の会で氷解いたしました。
ポリエチレンやポリプロピレン単体や、最も有名なところではペットボトルなどは同じ材質の為、再生化がかなり進んでいます。しかし食品の包装材料であるラミネートなどの材はいかにして再生するのか分かっていまませんでした。
先生の話では、今後はできるだけモノマテリアル化を進め、ポリエチレン単体、ポロプロピレン単体にしていくとのです。いろいろな材質のフィルムを混ぜないことです。しかしラミネートフィルの中には簡単にいかない例が沢山あります。しかし、ここに透明蒸着の技術が生かされることになります。アルミナ蒸着、酸化ケイ素蒸着を行うことで、ガス透過性を一気に向上させ食品の酸化を防ぐことが出来ます。つまり食品保存には酸素の透過性を一桁台にする必要があります。(PE、PPなどは4桁)従来PVDC〈ポリ塩化ビニリデン〉系にフィルムやコーティングを活用し酸化防止策を行ってきました。しかし透明蒸着が主体となると、高級フィルムを使わずとも一般フィルム(PE,PP等)に透明蒸着を施すことで酸化を防ぐことになり、更にモノマテリアルとして再生化がグッと身近なものになってきます。

一方、昔からのプラスチックの再生の原則は「油化」と言われています。この数十年油化は良いと分かっていても国家としては進めていませんでした。油化のいい点はエチレンを作る工程と同じです。つまり再生するプラスチックを油化することで、いきなりエチレンを作り、そこから様々なプラスチックを作り上げていくことになります。CO2の発生も少なくて済みます。

今後のプラスチック加工は極力モノマテリアル化させる、更に油化に向かって業界を挙げて努力する。この道筋が良いようです。今回の勉強会で数十年不明だったことが分かりました。
 

2022年06月01日(水)更新

驚きの技術革新

その工場は木々に囲まれた工業団地の中にありました。まるで緑の工場です。

とけるフィルムというだけでインパクトがありますが、私は今から40年以上前からこのことは知っていました。当時私の尊敬する経営者の方からお醤油のフィルムを教えて頂きました。お寿司のネタとご飯の間にフィルムを挟み食べてみるとお醤油を付けなくても、お醤油を付けたのと同じ味がするのです。今回ご紹介いただいたメーカーはその考えと同じ様々な商品を作り出しています。
以前と異なるのは大分領域が広がり、食品から、健康食品、医薬品に至るまで商品開発を行っています。口の中でも解けますが、基本としてみずやお湯の中で溶けるのです。昔は林原研究所で溶けるフィルムを作っていましたが、現在ではこちらが生産しています。
電車の中で急におなかが痛くなった時、その薬はありますが、飲むためには水が必要です。このメーカーで開発しているフィルムはそのまま口に入れるとフィルムが解けるのと同時に薬も解け腹痛に聞くように出来ています。

花業界でも応用が利きそうです。早速社内で話し合うつもりです。
誰にもできない仕事するのはきっと大変です。会社の入り口に多くの特許が掲げられていました。
 

2022年01月25日(火)更新

今後もテレビ会議

今朝は一番の新幹線で大阪に行くことになりました。普段親しくして頂いているジャーナリストの先生から大手のホームセンターの社長様をご紹介いただくための出張です。

考えてみると大阪へは2年丸々出かけていません。大阪もですが、どこにも行っていませんでした。今までこんなことはありません。やはりコロナの関係で一度も行っていません。こんなことが出来たのか、といえば間違いなくテレビ会議です。既に10年前にはテレビ会議システムを導入していましたが、使用頻度は低く、週に一回くらいでした。しかし今では多いときは日に3回、4回とディスプレイの前に座ります。昔はNTTのシステムで動かしていましたが、今はZOOMでやっています。勿論、会議の相手によってはZOOMの信頼性を上げ、別のソフトでやることも多くあります。
どれをとっても使いやすく、大変便利です。

始めはいずれ、コロナが明ければ元の通り出張し、直接お会いして、と思っていましたが、ことによるとテレビ会議が中心になるかもしません。往復の時間がいらない、国内はともかく海外との関係でも時間短縮は言うに及びません。更に同時に別々の場所から入れます。便利が過ぎ、先日は車を走らせながら会議に参加していましたが、ほかの参加者から集中砲火を浴びました。二度としないことにしています。

間違いなく、コロナ後もテレビ会議でしょう。
 

2022年01月21日(金)更新

新幹線物流

昨日に続き、花の物流の話です。温度時間値は長期の輸送の場合(2週間から3週間)、ほとんど船を利用することになります。この場合、海上コンテナの場合ほぼ0.5℃で運ばれます。温度時間値はどうなるでしょう。0.5℃x24時間x20日で240TTv(温度時間値となります。飛行機で16時間かけ、エチオピアからくる飛行機は12℃x16時間となり、192TTvとなり、飛行機の方が有利になりますが、約2日で到着する飛行機と船の20日とでは10倍以上も違いますから、かなり驚くべき数字です

つまり同じ温度であれば、より早く着く方が良いことになります。現在花の国内輸送はトラックが中心となっていますが、例えば速度が速い新幹線を利用できれば花は有利に目的地へ到着することになります。
仮に東京―福岡であれば約1200kmとなります。トラックで運ぶと約20時間、新幹線であれば5.5時間となります。トラックの場合、20時間x7℃=140TTvとなり、新幹線の場合は5.5時間x20℃=110TTvで、新幹線の方が有利となります。

以上のことからも時速300km近くで走る新幹線は物流の常識を変えていく可能性があります。切り花のような高価格帯の商品は新幹線物流に最適な商品かも知れません。
 
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会社概要

2018年インパック株式会社(事業会社)の代表取締役に守重へきろう就任 IPホールディングス株式会社(持株会社)設立 代表取締役に守重知量就任 2016年花の鮮度保持管理コンサルティング会社 フラワーウォッチジャパン株式会社設立(子会社) 2014年東京オフィス本社移転...

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