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2022年09月05日(月)更新

寿命三年

現在、3歳の雄のオオクワガタ(大阪能勢産)がいます。つい最近、もう一つがいのオオクワガタが天寿を全うしました。オスとメスが同じ日に亡くなってしまいました。三年と2カ月でした。こちらは購入した時から産地は不明で更にサイズも6.5cmで大阪・能勢産から比べると1cm以上小さいものでした。

その際、業者の方から飼うのが飽きたらと言って絶対に放さないで下さい、の一言が印象的でした。飼い続けることが出来ない時、つい放してしまうものかもしれませんが、クワガタもその土地によってみんな種類が異なるのだそうです。その土地のクワガタと交雑し、子供が生まれ増えたりすると種の保存がきかなくなるからとのことでした。業者の方の最後の一言がとてもきつかったことを覚えています。「放すくらいなら殺して下さい」どうやらクワガタも血統を大事にする様です。

聞いた話ではメダカは隣りの川にいるメダカとは隣同士でも種類が異なります。野菜も同じことが言え、岐阜高山地域は赤カブで有名ですが、谷ごとに栽培する赤カブは種類が異なっていたようです。全国で似たような話があるようです。

大昔の交流の範囲などが分かり、少しばかり夢が広がります。
 

2022年09月01日(木)更新

花の日持ち

切り花の販売を続けるインパックのIFL(国際フラワーロジスティック:入間工場)の特徴は、3温度帯でバラの保管、加工、出荷の体制を整えていることです。これらの結果、間違いなく日持ちは3日ほど違ってきます。更に3温度帯を補完する意味でエチオピアからのバラの輸入は国内の切り花の輸送より安定した状態でIFLへ入荷しています。国内の場合、どんな温度で何時間かけて市場に入り、そこから各工場へ納品されるかは証明することができません。

インパックの場合、エチオピアの生産者が梱包した際、出荷前にTTTimer(温度時間値を見るデバイス)をすべてのボックスに貼り付け、アジスアベバ(空港) - 飛行機 - 成田空港 - インパック(IFLの冷蔵倉庫)、この一連の流れで入荷直後の温度時間値はおよそTTV(温度時間値)600前後です。本来TTV 500以下で入荷するのが良いとされていますが、16時間かかる飛行機の中は温度コントロールが効きません。およそ10℃から12℃程となります。これが5℃となると恐らくTTV 500近くになります。

この様に、温度時間値は鮮度を表す指標となります。入荷までが500以下、加工場から量販店店頭までが200、店頭3日間で1,500(500×3)となり、合計1,700となります。切り花の生命力は温度時間値で表すと7,500です。7,500-1,700=5,800となります。花は1日約500(24時間×20℃)づつ生命力を失っていきます。この場合、20℃の部屋に置かれた時、約11日の日持ちとなります。安全率30%を差し引くと、丁度7日から8日の日持ちとなります。
 

2022年08月31日(水)更新

研修生の舞台から知れたこと

私たちは舞台を見たり歌を聴いたりするとき、優れた演技や歌唱をする人たちを普通に見ています。勿論一定以上の水準を持ったプロの演技者ですから、彼らの舞台に引き込まれてしまいます。私たちは演技者の今を見ているのです。しかし彼らは長い演技などの研鑽を積まれ今日に至っているのです。

最近能楽の研修生が多く参加された舞台を見る機会がありました。お能と狂言が主体でしたが、舞台では囃子方も活躍していましたが、その囃子方も研修生でした。地謡方には一部指導者の方が入っていました。

過去の例を知りませんが、今回女性の研修生がかなりの率で目立ちました。特に囃子方は女性の方が多いように見られました。それも皆さん相当頑張っていました。
街中でもお謡い、お仕舞を習う人が多くおられますが、最近ではどうやら女性の方が多いようです。素人もそうですが、プロを目指す人たちも女性が増えてきているようです。

そういえば観客の皆さんも歌舞伎ほどではありませんが、圧倒的に女性が目立ちます。一見男性の世界のように思えますが、お能は女流能楽師の方が次第に増えてきています。

私は今回再確認をいたしましたが、大阪から来られた一人の女流能楽師に注目いたしました。以前から優れた方と思っていましたが、私の危なっかしい目から見ても実力のある方だと思います。(大阪養成所の西野さんです)
 

2022年08月29日(月)更新

秋明菊(シュウメイギク)

今年も秋明菊の季節がやってきました。
菊ではなくキンポウゲ科となっています。アネモネの一種の様ですが、確かに花はアネモネに似ているかもしれません。
また、京都の貴船方面では野生化した秋明菊を見ることが出来るようです。私は10年ほど前に赤の秋明菊の鉢植えを購入し、その後庭に地植えしましたが、僅かだったものが今ではかなりの数の花をつけてくれます。

一度生花市場で箱に入ったものを見ましたが、かなりの長さがありました。70㎝はあったと思いますが、幹もしっかりしていました。我が家の秋明菊は背がかなり低く、50㎝程でさすがにプロの作るものは違うと感心したものでした。
今年も背の低い秋明菊ですが、昨年は違いました。今までにないほどの背が高くなり、売り物に劣らない程背も高く幹もしっかりしたものが多く咲きました。今年もそれを期待していましたが、残念なことに元に戻ってしまいました。

秋明菊は赤の品種が先に咲き始め、後に白が咲いてきます。今は赤が咲いています。あと数日で白が咲いてくるでしょう。赤と白が同じ場所で咲くのは中々いいものです。
 

2022年08月26日(金)更新

チャコプランツは室内用

昨日、インテリアコーディネーターの方とお話をいたしました。とても優秀な方で、大学を出た後に建設関係の会社などを経て、最終的にインテリアデザインの仕事を主として独立し今日に至りました。更に家具のデザインなども手掛けているとの話でした。

私は切り花の仕事を行っていますが、主としてお使いいただける場所はお家の中です。商品を作る際、どのような花瓶に活けられ、どのような場所に置かれるかを考え開発を続けています。最近は切り花と共にチャコプランツ(チャコボール:インパック独自の用土)の開発も熱心に行っています。こちらは切り花と異なり、長く楽しむことの出来るものです。私共の開発商品の中で最も特徴あるのは用土(チャコボール)です。炭とセラミックを混ぜ、高温で焼き上げたものです。炭を使用している関係で炭素貯留も可能となり、更にホルムアルデヒドなども吸着する事から、家庭内に置かれても全く問題がありません。また、容器を変える時、チャコボールは何度も使用することが出来ます。その意味でも経済的な用土です。

このチャコプランツは室内園芸に適しています。ガラスの容器を使用することが多くありますが、用土の墨色と植物(主にミニ観葉)がとても似合っています。小さいため場所も取らず置くことが出来ます。昨年暮れにロータリークラブのクリスマスのプレゼントにご用意いたしましたが、多くの方から今も元気でいるお話を伺うことがあります。水はけもよく、この用土は給水も得意ですから水やりが楽になります。

今後は、この用土などを利用した寄せ植えを企画したいと考えています。
 

2022年08月25日(木)更新

秋の物日

今朝は窓を開けた途端、聞こえてきたのは虫の音でした。ほんのわずかしてセミの声も聞こえてきましたが、今朝の温度ではどうやら虫の方が似合っていました。勿論これからもセミは大いに活動はするでしょうが、昨日今日の様子では秋はすぐそこに来ています。晴れた空を見ると雲は随分高いところに見えます。

気の早い樹木では黄葉が始まっています。ウエブを見ればアパレルの会社では既に秋の新作であふれています。テレビではアナウンサーの皆さんが色の濃い服を着始めています。

さて、花の仕事ではあとわずかで秋の彼岸が始まりますが、花を入れるスリーブは既に動き始めています。営業の皆さんは活発に動き、インパックを盛んに売り込んでくれています。お盆が終わりあっという間に秋彼岸です。私たちお花に関係する会社は、お盆お彼岸があって初めて成り立っています。

花業界ではこの様に繁忙期を物日と言います。まるで物日は花き業界の専売特許の様ですが、江戸時代は花屋でなくてもイベントはみんな物日でした。
 

2022年08月24日(水)更新

立ち枯れの原因

一昨日多摩湖周辺の樹木が枯れていることを書きました。
昨日も同じ場所を通りましたが、一昨日より多くの立ち枯れの樹木を見ることになりました。

たしか昨年はそのようなことはありませんでした。かなり急激に被害が広がっています。
早速友人の樹木医の方に連絡し、立ち枯れの原因をお聞きしました。
立ち枯れしている木のほとんどが「コナラ」です。更にシラカシ、マテバシイにも被害が広がっています。驚くことにカシナガ(カシノナガキクイムシ)という虫が木に入り、カシナガについている菌(ナラ菌=ラファエレア菌)が繁殖し導管を詰まらせ、水を吸い上げる機能を止めてしまう事から枯らせてしまうとのことでした。

早速検索しましたが、どうやら関西では以前から被害があり、相当数の樹木が被害を受けていました。それが今年に入り、多摩湖周辺で同じことが起き始めました。テレビでも「トトロの森」が被害を受けている様子が放送されたとのことです。
驚くことに虫が木に入ると、3か月後には枯れてしまうそうです。多摩湖周辺では見えるところだけでも30本以上ありますから調べると更に出て来ることでしょう。それも大木ばかりです。小さな木には虫は来ないようです。
この虫が入ると数年は被害が続くようです。

驚くほど高い殺虫剤があるようですが、それでも友人は使いたいと言っています。被害と止めるのはそれしかないようです。

2022年08月23日(火)更新

悩み3秒

今朝、尊敬する方からメールを頂きました。

「悩みは次第に波紋の様に広がっていく」小さな石を池に投げこめば、すぐに分かると言われます。本来の悩みは投げ込んだ石と同じくらいのサイズなのに、時がたつと波紋と同じような大きさになってしまいます。確かに本来の悩みは投げ込んだ石の様に小さいはずです。
このことはよく分かります。一人で考えたり時がたつと、次第に問題が大きくなっていきます。本質を見ればことによると大したことのない場合があります。

私の場合、悩み3秒と決めています。
また、今は悩む時でないと決め、後回しにして今は今やることに専念します。一仕事終えてから長くて5分ほど真剣に考えます。できれば秒単位で終わらせるようにしています。
勿論どうにもならない悩みを知らないわけではありません。そのような時は常に基に走ります。いくら考えても自分では解決できません。相手が人であればその人に、会社であればその会社に、銀行であればその銀行に行き、相談するようにしています。回りをつついても波紋は広がるだけです。悩みの本質が分れば、解決に多少時間をかけてもいいと考えています。

兎に角、原因となっている所と話し合うことこそが重要ですね。

 

2022年08月22日(月)更新

新たなホームユースフラワーの時代

花産業はホームユースの時代に入りました。言い方としては少し大げさかもしれません。冠婚葬祭、生け花教室の花などは数を減らしてきましたが、需要は確実にあり、大きな数字を作り出しています。ご当地一流の生花店が頑張っておられます。
量販店のセルフ売り場、対面販売の売り場はホームユースの代表でしょう。さらに最近テレビでCMを繰り返してサブスクの会社は確実にその数字を伸ばしてきました。ホームユースの主体はもはや量販店と言う事になるでしょう。
しかし、伸びるはずのホームユース市場に大きな問題が起こり始めています。切り花の高騰です。多くの場合、298円、398円などがホームユースの主体でありましたが、花の価格によっては束を作れないことになってきました。
野菜は価格が上がれば店頭の値段が上がります。しかし花はいくら高くなってもその分の価格転嫁が出来ない商習慣になっています。35年前から商品も価格も同じなのです。
また、コールドチェーンであってもそうでなくても価格は変わりません。
以上は今日も続くホームユースの実情ですが、多くの花束加工メーカーは値上げに向け必死に動き始めています。従来の商習慣の打破です。そうでないとビジネスが続きません。

しかし、実情はそうなのですが本質論ではありません。量販店の皆さんが値上げを認めても問題は解決しません。私は全ての商品の入れ替えが必要と考えています。量販店は更に上質の花を販売しなければいけません。更にコールドチェーンでなければいけません、更に包材も環境配慮型でないといけません。また、鮮度の悪いものをいかにもいいと言って販売してはいけません。

私の具体的な提案は1束:1,000円のブーケです。1本あたり200円、この商品は今までどこにも存在していません。今までの量販店は安い価格で販売し、そのシェアを増やしてきました。しかしその結果安い花(場合によっては低品質の花)は生産者の数を減らしました。提供する花が少なくなり、秋・春の彼岸、お盆の時期の花が時期に高騰し、結果誰もが苦しむことになりました。量販店の切り花は明らかに本数ベースでは切り花全体の半分を占めるでしょう。もう安さだけの時代ではなくなりました。品質の良い花、コールドチェーン、環境配慮の包材どれもコストです。量販店は勇気をもってはそこに入る時代がやってきました。

全く新しいホームユースフラワーの商品を作り出していきましょう。繰り返します。具体的には1束:1,000円(1本200円)を基準としてはどうでしょう。

2022年08月19日(金)更新

国内初:紙スリーブ

一昨年来、計画を進めてきた紙スリーブの発売が始まりました。量販店の中に強く興味をお持ちいただく先があり、サンプル出荷と、現実に本番の出荷を行い始めました。
また、フラサポ(インパックのECサイト)にご注文を頂くケースがあり、既にこちらはビジネスが始まっています。お蔭様で中には数千枚単位でご注文が入り始めています。

花の資材の中で、量販店店頭での花袋はフラワースリーブと言いますが、これは世界共通です。インパックはピポロフラワースリーブの名で35年前に上市し、商標も出しています。業界内には様々な名称で花の袋が販売されていますが、私共はお陰様で約半分のシェアを頂いています。現在SDGsの名のもと、花の袋も様々な取り組みがされていますがその代表が今回の紙スリーブです。勿論インパックはフラワースリーブに対し、様々な取り組みを行ってきました。バイオマスプラスチックもその一例ですが、今回は紙スリーブに対するご紹介をいたします。

今回の商品は、国産の紙スリーブ(インパック製)で国内初の販売となります。紙はクラフト紙を使用していますが、晒し(白色)、未晒し(クラフト色)の二種を用意いたしました。
更に片面透明、両面紙などの種類を持っています。
紙の持つ自然感と安心感をもって、紙スリーブの普及に努めて参ります。
 
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会社概要

2018年インパック株式会社(事業会社)の代表取締役に守重へきろう就任 IPホールディングス株式会社(持株会社)設立 代表取締役に守重知量就任 2016年花の鮮度保持管理コンサルティング会社 フラワーウォッチジャパン株式会社設立(子会社) 2014年東京オフィス本社移転...

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