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2023年11月02日(木)更新

花はゴム結束で決まり!

自動結束機(紐:ポリエチレンの延伸紐)結束の歴史はかなり古いと思います。今では自動梱包機械(PPバンドで使用)が主流となっています。それは梱包の確実性と持ちやすさからだと考えられます。それでも印刷業界、製本業界、段ボール業界などで自動結束は使用されています。

申し上げたいのは、切り花の結束は手作業か自動結束機が一般的でした。それが今から40年以前オランダに出かけたとき花はすべてゴム結束が普通の姿でした。確かに結束したところを外すときなど、紐に比べると比較にならないほど楽に外せます。感心したことを覚えています。早速オランダから既に輸入をしていたストラパック様のお世話になりました。確かに何台か販売し、私たちは独自の輸入をはじめました。今では花の結束はゴムと決まりました。

しかし初めは外す際の楽なこととは別に、しっかり結べないと良くお叱りを受けましたが、それも慣れていただくうち、今のようになりました。最近リンドウの自動選別機をまとめて3台受注を頂きましたが、実は花の選別機は最後まで紐で結束する分野でした。数年前から販売を行う際、紐結束機を下ろし、インパックのゴム結束機を乗せていましたが、今回の機械は初めからゴム結束希望と言われました。最後まで残っていた選別機は紐の分野でしたが、漸くゴムになりましたが、大事な役割でしたが、40年かかったことになります。
 

2023年10月27日(金)更新

自動ブーケマシン

インパックが国内での1号機を一昨年導入しました。5月でインパックの切り花の加工事業は終了いたしましたが、それまではハイシーズンで5,000個ほどのブーケを制作していました。この機械の優れた点としては、時間500個のブーケを制作できます。デザイナーの先生が制作したブーケを設計図に置き換え、パソコンに入力すると7台あるディスプレイに分解され、ディスプレイの前に立つ作業者に切り花を入れる位置、切り花の種類などを教えてくれます。一人が2~5本担当することになりますが、3本ですと21本のブーケが出来上がります。5本ですと35本のブーケが出来上がります。かなり再現性の良いブーケが出来上がります。
従来インパックは母の日や迎春用のスパイラルブーケブーケの依頼を頂き生産していました。この機械は現在ヨーロッパ、南アメリカでは100台単位で出ています。

私はこの機械を国内で販売する計画を立て、サンプル代わりにインパックで生産し、多くの加工メーカー、量販店の皆さんに見ていただきましたが、時期が早かったかもしれません。国内でのブーケの需要にはもう少し時間がかかるかもしれません。
今回シンガポールに自動スリ―ビングマシンが出ましたが、制作スピード、制作品質などご満足を頂きました。スパイラルブーケは中国、東南アジアでも商品として認められていますので、アジアでの普及が先にあるかもしれません。

お買い求め頂いたお得意先様は4年前にも花束加工工場(花束を作り機械の商品名)をご購入いただきました。ご決断に心から感謝とともに、尊敬申し上げております。
 

2023年10月26日(木)更新

切り花生産の


切り花生産の工業化

切り花生産の農業化
切り花生産の趣味化


花の生産者の数が減っています。

それは花ばかりでなく果実、野菜も含め栽培に関わる全てに言えるのでしょう。
何時か埼玉の農業大学校の先生が学校の通う学生の中でほぼ趣味の世界で生きる人達のいる話をされていました。無農薬、有機栽培を行い、それで食べていけるだけの栽培を行っていければいい、という考え方で通ってくる学生の事です。それでも本人は農業をやるということになっています。完全に農業の趣味化です。

更に農業の農業化は現在の状況をそのまま今後も続けていくという考え方です。少なくとも、自分の代だけ農業を守っていきたいという方々の事です。それが現在の農業を支えています。
それはそれで貴重なことで今まで何代にもわたり農業生産に勤しんでいた方々ですが、当然プロの生産者です。しかしそれだけでは済まなくなってきている部分も出てきました。

切り花で言えばこのところ、気候変動により中々思うように生産が定まりませんでした。相場が高くなったり、あるものがなかったり。花の場合どうしても避けて通れないのが物日(需要期)です。年に5回ほどのハイシーズンを指します。この時期には量的に沢山ないとビジネスが成り立ちませんが、昨年、今年あたりは大変なことになりました。
農業の農業化ではこのようなことは解決しません。ある意味での解決策は農業の工業化です。施設化とも言っていいでしょう。施設の中で周年栽培を行い、安定的に切り花を出荷できる体制づくりのことです。
場所も多く必要とします。結果、初期投資は半端ではありません。まず、土地建物までは国、県が担当し、生産を民間(生産者)に任せる道はどうでしょう。まずは供給面において安心できる生産体制作りが重要かと考えています。切り花生産の工業化です。
 

2023年10月12日(木)更新

金岡さん、磯村さんご来場

展示会第1日目には、大田花きの磯村社長がお越しになりました。セミナーの行われる会場に向かっているとのことでありました。講師はバラ園の金岡社長でした。金岡社長の会社のブースはインパックブースの真正面でした。数年ぶりの事でした。金岡社長のお仕事は仲卸、花束加工、エアプランツや珍しい観葉植物のお仕事を行っています。今回のブースにはそれらが並べられ、大きな建物の内装用の植物としての提案でした。この仕事はとても重要なお仕事です。それらの植物をスペイン、タイ、マダガスカルなどから金岡社長が直接出かけ奥地に入り直接調達してきているのです。この事業は国内でもほんの一握りの方が行っているものです。更に、彼の基本は自らの勝手で行うのではなく、それぞれの国の生産者の気持ちを十分汲みとって取引をしています。
人間的にも素晴らしい方です。

一方、金岡さんの話を聞く大田花きの磯村さんの最近のコラムは冴えた文章が多く見られます。9月に彼岸の後のコラムです。例年に比してクレームが60%以上増えた時の事です
生産者の皆さんに訴えかけていました。今年の気候は異常事態であることはみんな知っています。しかし出荷前にそれが分かっているのなら事前に知らせて欲しいとのことでした。
この様なことを堂々と発言されるのは素晴らしいことです。業界を前に進める事の出来る発言です。これからも市場からの発言を進めて欲しいと考えています。
 

2023年09月13日(水)更新

良き仲間

昨日は豊橋へ出かけました。

豊橋は一昨日大雨があり、多くの畑やビニールハウスではその痕跡が残っていました。
大きな被害はないものの、ハウス内は土が流れ込んでいたようです。
この地域はその昔畜産が盛んでした。おそらくお尋ねした方も昔は畜産関係のお仕事をしていたと思います。今は園芸関係のお仕事が全ての様ですが、仕事の敷地は3ケ所で3,000坪は下らないと思います。
色々話すようになったきっかけは、青年会議所のシニアの会合があり、偶然四国松山でお会いしたことからでした。私共も50年前は包装材料の中でも畜産関係に袋を商っていたことからその会に入ったのですが、そのメンバーとして参加されていました。またお会いする機会は10年前まではほぼオランダでした。同じホテルになったことも多くありました。オランダの展示会は日本の多くの花き園芸の企業を呼び寄せます。オランダでお会いする関係者も多くありました。小型バスを自ら運転し得意先の生産者の皆さんをオランダ国内の生産者に案内していました。

その後、私共はスリーブの工場を能登へ移し、生産量を大きく増やしました。機械ののべ販売台数も1,200台になっているでしょう。更に単体機(結束機、カッターなど)は5,000台を超えています。
彼の場合はその間、多くの苗の輸入を手掛け現在11ヵ国(コスタリアなどの中南米、フィリピン、中国などのアジア)、10年ほど前フィリピンの山奥の生産者を訪ねた時、黒板に大きく彼の会社名が書かれていました。私共と異なり、船での取引でした。苗を生産者に販売し、大きく育ったものを買い戻しホームセンターへ販売しています。
それにしても厳しいビスネスの中で知り合ってから45年間、よく成長されました。素晴らしいいことだと思います。

これからも互いに切磋琢磨して会社の成長を期したいと思います。
 

2023年08月29日(火)更新

新聞記事

朝日新聞の記事の事で昨日、高校時代の恩師からお手紙を頂きました。その記事は花の事の書かれたもので、それをお送りいただきました。60年近くたっても思い出してくれることは実にありがたいことです。また、MPSの松島様のブログにも紹介されていました。

JA北福島のスマートフラワーの事です。通常切り花は長く大きなものは価格が高く、長さの短いものは安くなるというのが昔からの習慣でした。生産者の方々はできるだけ長く大きな花を生産し卸売市場に出荷してきました。この原則は今でも変わりません。ホテル需要や一流料理店の活け込みなど大きく立派なディスプレイなどは大きな花でなければきれいに飾ることはできません。従来は生花店の大きな仕事である生け花教室などの切り花も長く大きな花が主体で動いていました。

ご家庭で使用する花は基本40㎝あれば十分です。花びんの高さは20cm以下がほとんどです。花びんに挿してちょうどいいサイズは花びんの倍がいいとされています。つまりホームユース用の花は家庭で使用するときは40cmとなります。記事の中にあるスマートフラワーの70cmでも大きいくらいです。
今回物流改革が進められていますが、切り花のサイズを決めるのは様々な前提条件がありますが、だれでもなく海上コンテナ、トラックの荷台、パレット、台車などが決めるということになります。
 

2023年08月24日(木)更新

展示会は見るものでなく参加するもの

今期10月、11月、2024年2月の三回花関係の展示会があります。
10月はガーデックス(幕張メッセ)、11月はフローラルイノベーション(ビックサイト)、
来年2月のSMTS(スーパーマーケットトレードショー・幕張メッセ)の三つの展示会に出展することになっています。今期展示会の見直しがあり、規模縮小で乗り切ることにしました。しかし、いつかは機械出展を行うことも考えています。

今期インパックは展示会出展の事を再考しています。
展示会は短期で見ることは問題です。一度は出るが二年、三年の連続出店はやらない、では来場者の期待に応えられません。また、連続で出展するためには多少の負荷がかかります。定期的にカタログの発行をすることが出来るか、新製品を毎年計画的に上梓できるかなどの準備ができていると出展の意味はあります。
更にあらゆる質問に答えることが出来るかも重要なポイントです。ここは社員教育に直結する話です。

これらの事を勘案すると、展示会は単なる商品の紹介の場ではなく、また展示会の時だけ頑張る場でもなく、日ごろから出展する展示会に照準を合わせ、やることを粛々と進めていくことが重要になります。
このことから展示会は自己PRの場、教育の場など様々な事柄が混ざり合っています。
多くの皆様に見ていただくためにはそれなりの準備が必要となります。インパックは未だ不十分ではありますが、それ等に向かって努力して参ります。
 

2023年08月08日(火)更新

大きな岐路

花き業界は現在、大きな岐路に立っています。

生産面では廃業が続いています。生産する人が少なくなっています。今後の方法としては大規模生産、輸入品の拡大などの道がありますが、簡単ではありません。

市場では市場の数を上げる人が多くいます。もっと大手市場を絞り、小さな市場は加工や、納品体制を整え、地域の卸売に徹してはどうか、その様な中で生産と販売の間に立ち、市場本来の生産企画、マッチング、コンサルなどに徹してはどうか。

小売面では相変わらず生花店の数か少なくなっています。一方量販店は90%以上の店舗で花を扱い、安価な商品が販売され、中々、ブーケをはじめとする企画商品の提案が出来ずにいます。

それぞれに問題を抱えていますが、そのような中でインパックはお仕事をさせていただいています。例えば花き業界の物流への取組は前時代的な動きが多くあります。出来上がった切り花で段ボールのサイズを決めています。トラックの積み込みも手積み、手降ろしが多く見られます。大手生産者はそれなりに機械化、自動化を図っていますが、物流面では今一歩です。インパックはそのすべてに提案を続けていく必要があります。更に重要なことはインパックの提案の質の問題です。業界に対する提案は半端では未来に禍根を残します。原則に従い、多少の問題はあってもまっすぐ進めていくことが重要です。インパックの提案が低品質の結果業界の質が下がっては大問題です。

インパックの領域である包装・物流面においては環境重視、特に物流ではパレチゼーションなどの原則を取り入れた高品質のご提案をしたいと考えています。
 

2023年08月03日(木)更新

あっという間の30年

昨日花事業や頼まれごとをしたときなど、ご相談などでお世話になって卸売市場のご担当の方にお越し頂きました。その方の前職は昔私が大変お世話になっていた大手生花店の方でもあり、少しばかり昔の話を互いに致しました。

思い出深く、今でも通用する話は大手化粧品メーカーが上得意の方々へお花をお送りするという企画を勧められました。発注先は大手デパート二社、さらにデパートは出入りの大手生花店に発注するという流れでした。絶対にクレームは出さない、という盤石の体制でした。

生花店二社とは常日頃お取引を頂いていましたが、この企画については一社の生花店から
お話を頂きパッケージを任されていました。この時問題になったのが12月以降の青森から北の配達地域での凍結の問題でした。早い段階からテーマは冬対策でした。何度かのテストの結果、段ボールは勿論、発泡スチロール(20mm厚)であってもマイナス20度以下になれば間違いなく凍るということでした。そこでボックスの中に水枕を敷きその上に緩衝材で包んだ切り花を置き包装する。これでマイナス10度C、10時間は凍らないという条件を作りました。勿論更に厳しい地域はたくさんあります。そこで北海道の配送業者の営業所を回り、我々の切り花の容器については配達の出るまで営業所の部屋の中に入れ、更に毛布を掛けてほしいと頼みました。

結果、冬はノンクレームで過ごすことができ大いに喜びました。しかしもう一方の生花店の荷物は北海道、青森で凍結の事実がありました。早速連絡を頂き同じ包装を使用したいとのリクエストを頂きました。結果翌年から二社の生花店には同じ容器を販売しましたが、どちらも問題なく冬場を通過しました。この企画は3年間の企画でしたが、その間はクレームの発生もなく終了しました。

現在冬場対策はクール便で対応することで問題がありません。
 

2023年08月02日(水)更新

上位概念で生きる人

昨日、門前仲町にJFMAの会長、副会長、事務局長、事務局関係者、園芸文化協会の皆さんが僅か集まり坂嵜様(サントリーのサフィニアの開発者)の園芸文化賞の受賞のお祝いを行いました。わたくは以前会長、事務局長の代理で授賞式に出席させていただきましたが、その関係でお呼びいただきました。

席が二つに分かれましたが、それぞれの席で話が続けられ、秋田料理の美味しさを味わいながらあっという間に3時間が過ぎました。

終わりに近づくころ、坂嵜様から日本の置かれている現状、何かにつけても不満ばかりの風潮、またそれをあおるマスコミなど、これらはあまりいいことではなく、日本を益々ダメになる方向へ走らせることになる。
今の日本が言われるほど悪いのかどうか、更には海外との比較ばかりでそれも本質的な比較でなく、あまりにも表面的なところでの比較論ではあまりに情けない。今の日本の現状を本質論でとらえ、自信をもって前に進めていくことが必要なのではないか、

私はこの話を坂嵜様から伺い、私も何時しか自分の事ばかり考える人間になってしまったと大いに反省をいたしました。
確かに私も日本の現状を嘆くばかりでありました。金輪際その考えを捨て、もっと素直に現状を見て考えていこうと決めました。つまり傍観者から当事者への転換です。
日本もいずれ物価がさらに上がるでしょうが、一杯3,000円のラーメンにはならないでしょう。基盤整備の面では自転車道路などの整備は行わなくてはいけないでしょう。現在日本中で進められている配管の耐震化、電信柱の地中化、豪雨対策など問題山積です。更に環境問題が伸し掛かります。これらを見て遅いというのは簡単ですが、国家、自治体からの十分な説明を受ければ理解出来ることは幾らでもあります。
思うほど日本は悪いのか、私は少し国家の事を後回しにしてきました。より冷静に、客観的にバランスよく見ていくことにします。

坂嵜さんありがとうございました。

 
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会社概要

2018年インパック株式会社(事業会社)の代表取締役に守重へきろう就任 IPホールディングス株式会社(持株会社)設立 代表取締役に守重知量就任 2016年花の鮮度保持管理コンサルティング会社 フラワーウォッチジャパン株式会社設立(子会社) 2014年東京オフィス本社移転...

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