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2021年06月04日(金)更新

オランダ人のスピリッツ!

現在、オランダの農業の国際競争力はアメリカに続き世界第2位です。
ヨーロッパの中でもオランダは大農業国です。特にウエストランドを中心に施設園芸が盛んで一年中野菜や切花を生産しています。

私の知る限り、オランダの農業は2度大きな危機を迎えたことがありました。

一つ目は、オランダの生産コストが高くなり、南ヨーロッパや北アフリカで生産された花等が大量に北ヨーロッパに入ったことにで大きな打撃を受けました。その後、オランダは環境、安全の基準を作り、その基準に当てはまらないときは少なくともオランダでは受け取れない、としました。ここでオランダの優れたところは、その新基準をオランダ以外のアフリカや、アジアの国々にも認めたことです。
しかしその後、オランダと同じ基準の切花がオランダ以外の国からも大量に入ってくることになりました。ここでまたオランダは農業の危機に直面することになりました。

その後、オランダは起死回生の生産方法を取り入れました。坪あたりの収量を飛躍的に伸ばす工夫をし、オランダ農業は世界第2位に戻ることになったのです。
飛躍的に伸ばすことになった要因はグリーンハウスの高さです。限界まで高くして10mを超えるハウスが出来、トマト等を生産しました。更にまた、2階、3階のハウスが出来ました。この様に危機からの脱出は改めて農業の復活を意味しています。

ある時、オランダからの農業ミッションが来日した際に、セミナーが開催され、私は質問を致しました。「なぜ海外の会社にすべてを提供するのか?」それに対してオランダ人は「それがオランダ人のスピリッツだ」と答えてくれました。

 

2021年06月02日(水)更新

良し悪し様々

今朝は早朝からホテルに来ています。
恐らく200名以上入れるラウンジに、朝食時ではありながら、お客は私を含め4名です。

昨年同じ時期に来て驚きましたが、今年も全く同じ光景です。ホテル側がいくら努力をしてもこれでは大変です。
この光景を見ると他人ごとではありませんが、反対に花き業界の中でもホームユース市場は活況を呈し始めました。ブルーミーライフさんはテレビで広告を打ち始め、他のサブスク企業も大変な忙しさです。更に異業種からユニクロを始め最近ではカフェチェーンも参入してきました。この様に切花市場に多くの企業が興味を持ち、優れたビジネスを行っています。

それでは良いことばかりかというと、たくさんの問題もはらんでいます。切花生産者の減少から量が欲しい時期に価格の高騰が続きます。セリではそうでないときは一気に値を下げます。上手に仕入れたときのみ利益が上がりそうでないときは赤字になる、傾向が続いています。

私はこのことで昔の事を思い出しました。ポリエチレン加工業界です。今ではその数を減らしたため、反対に景気のいい会社もあります。
ポリの加工業界は長年に亘り、安値の加工賃で運営をしてきました。それがそこで働く人の高齢化が進み、いよいよという段階で一気に廃業し、今では単純なポリ加工業はないと言ってもいいのではないかという状態になりました。

余りに安値が続けばそこで働く人たちは後継者を育成出来ず、実質継続を阻まれることになります。
勿論今のままで単純に価格を上げましょうと言っているのはありません。生産方法を変化させたり、大規模化や生産品目をホームユース用に変えていく、など努力は惜しまずやる必要があります。しかしその時期も過ぎている可能性もあるかもしれません。


やはりオランダに学ぶ必要があります。

2021年06月01日(火)更新

役割の重要性

昨年に引き続きコロナは猛威を振るっています。ホテル等観光事業や外食関連のご苦労は並大抵の事ではありません。
花き業界も大きな打撃を受ける中、ホームユースにその活路を見出し、中にはテレビ宣伝を始めた企業も出てきました。そこには単に利益を出しその中から広告宣伝費を出すといった花き業界で昔から行われてきた事ではなく、資本を受けビジネス展開を進める他業界では普通に行われる先行投資を繰り返し、大きく歩みを始める企業が花き業界にも生まれたことを意味します。
更に効果的だったのは、従来花の購買層でなかった若い女性をターゲットにビジネスを進めることにより、確実にその市場を伸ばしていることです。若い女性は花を買わなかったのではなく、購入する場がなかったと考えるべきであります。


インパックは従来日本になかった2つの事を行うことにより、サブスクを推進する皆さんと同じ様に新たな市場を作り出そうとしています。
ひとつはブーケです。従来ブーケは生花店の物で、量販店各社の取り扱いは僅かの量でした。しかし、実際にはブーケは確実に必要な物であります。2つ目は日本国内のホームユースで圧倒的に少なかったバラの消費です。更に言えば小輪のバラの消費の少なさです。インパックはブーケとバラでその市場を作るつもりです。

バラの販売を現在の3倍の1000万本にする。これは決して夢の数字ではなく達成可能な数字です。数を追いかけることを言っているようですが、決してそうではありません。ヨーロッパのバラの消費は恐らく50億本を超えるでしょう。それに対しての日本は2億本少々、まずはこの差を埋める必要があります。
 
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会社概要

2018年インパック株式会社(事業会社)の代表取締役に守重へきろう就任 IPホールディングス株式会社(持株会社)設立 代表取締役に守重知量就任 2016年花の鮮度保持管理コンサルティング会社 フラワーウォッチジャパン株式会社設立(子会社) 2014年東京オフィス本社移転...

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