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2024年11月13日(水)更新

フラワービジネスノート~花研手帳(A5判)

私の手元に来年の「フラワービジネスノート~花研手帳」があります。これは毎年大田花き花の生活研究所が制作・発行しているものです。インパックも社員の皆さんに持っていただいています。

ここには花き産業の基礎データがイラスト付きで分かり易く乗っています。更にデータでは県別の消費額、シーズン別の切り花の早見表や過去どんな花が流行ったかなどを確認することが出来ます。
私の知る限り花き業界では唯一の花の手帳です。研究所の社長、桐生様、取締役の内藤様はかなり力を入れ毎年出版されています。普段使う手帳は好みがあり購入する手帳は人それぞれですが、その自分の手帳とは別に業界を網羅するような手帳があることは花き業界にいる者にとって幸せなことです。花の事、データなどを知りたい時、大変便利な手帳です。もう何年も続けておられますが、これからもぜひお続け願いたいと思います。

私も時々社内で話すときは、ほぼこれが種本になっています。データ類は各省庁から出ているものがありますが、この中のデータはすべて花き業界に関わるものばかりです。業界の方には大変便利ですし、スケジュールなども充実していますので余程手帳にこだわりがない人はこれ一冊でほぼ間に合うことになります。
また、花の消費動向については国産花き生産流通強化推進協議会(MPSジャパン)の調査結果をみればより分かり易く理解できると思います。これはWebから確認できます。

今後とも大田花き花の生活研究所の皆様には、更に充実発展させて欲しいと思います。
 

2024年10月30日(水)更新

オランダ、花の展示会

オランダ、花の展示会

11月6日(水)から8日(金)までオランダではIFTFが開催されます。コロナで一時期行けませんでしたが、昨年は久しぶりに出かけて参りました。今年、インパックは北海道の専務、大沼さん(貿易担当)、営業統括の仲二見さんの三名で出かけることになっています。また、ハーレムのIFTFの他アルスメールの場内でこれも巨大な花の展示会が行われています。フラワーショーです。IFTFと全く同じスケジュールです。私たちにとっては効率のよい展示会週間です。
元々IFTFは国際展示会、オランダから海外へ、さらに海外からオランダへの双方向で展示会が開かれていました。特に切り花の出展が多くみられ、コロンビア、エクアドルなどの南米、ケニア、エチオピアなどの東アフリカ、さらに台湾などアジアからの出展もあります。
出展者も来場者も世界中からと言っていいでしょう。
またアルスメールの市場の中で開かれるフラワーショーは本来国内取引のために開催されていました。オランダの生産者が沢山出展してはいますが、現在では海外の企業も多く出展しています。
今でもオランダ語が飛び交う展示会になっています。
昨年どうしても欲しい商品があり日本に入れたいと交渉しましたが、オランダ以外出荷しないと断られました。フラワーショーは今でもオランダを色濃く残している珍しい展示会となっています。
間違いなくこれらを見てもオランダは花の中心地として今でも輝いています。

余計な事ですが、10年以前インパックはオランダインパックbvをアルスメールの事務所棟に置いていました。昨年は展示会の帰り事務所棟をのぞいてきました。
 

2024年10月29日(火)更新

明日のために

現在ほぼ全国の量販店店頭で切り花が販売されています。この形態は今から40年前とほぼ同じ仕組みで販売されています。

これから先の量販店における切り花販売で重要なことは、いかに鮮度を前面に出すかが課題となりましょう。言い古されていますが、生産者から市場、加工メーカー、店頭に至るまで温度管理された状態で販売されるのが理想と考えています。生産者から卸売市場へ運ばれるトラックはまだ半分は温度管理されていない状態です。勿論冷蔵車の割合も次第に増えていることも事実です。しかし受け入れ側の卸売市場は一部を除きまだ温度管理されていないのも実情です。更に切り花加工メーカーでも温度管理された状態で加工・出荷がされていないこともあります。

現在の切り花の価格は一部の値上げはあったものの十分浸透していません。申し上げたいことは現在の販売価格は現状の生産、輸送、加工の結果です。今後コールドチェーン化に移行させるためには、現在の価格では無理が生じます。切り花のような温度管理が必須の商品は現状の輸送、保管、加工の状態では品質面で可能な限り温度管理を徹底する必要があります。申し上げたいのは基盤の部分に手を入れることが重要である、と申し上げたいのです。
単純にそれらを実行すれば、直接価格に跳ね返ることになります。

そこで同じ商品ではなく、付加価値を付けた新たな商品への切り替えが必要になります。品質面、デザイン性などを加味した飾りつけにも留意した商品化(ブーケ)が必要になると考えています。オランダにあっても大変苦労をしてブーケの市場を作り出しました。
きっと我々にもできると考えています。
 

2024年10月10日(木)更新

遺伝子

先月、会社近くの薬局へ立ち寄りました。インパックの隣みたいなところでしたので、迷惑を顧みず事務所のドアを開き中に入りました。社員の皆さんは変わらずに仕事に精を出していました。

今年に入り営業から貿易へ異動した大沼さんから昆明の展示会の話が出てきました。あとわずかで中国、昆明に出発するとこでした。今回は貿易部が担当するとのことで陳さんと二人で出かける計画です。
昆明には私も何度か出かけるチャンスはありましたが、いまだに出かけていません。今回は昆明の展示会です。正式名称は「第22回中国昆明国際花き展」です。中国の展示会参加は数年ぶりです。コロナの関係で中止となっていました。
参加した二人の話ではこの数年で輸出から国内販売にシフトしているようです。私が参加していたころは国内需要より輸出が中心でした。花きも同じく輸出もありますが、国内向けが増えているようです。中国の花きの状況は出かけて初めて分かることが多くありました。今回を機会に更に情報を集め国内外のビジネスに展開していく計画を練っています。
若い人たちが確実に独り立ちして計画から実行、更に将来の展開を考える段階に入ってきました。海外事業も機械などから再開しています。

40年前からオランダを足掛かりに僅かずつですが、海外展開を続けて参りましたが、今ここに第二世代の皆さんがそれらを引き継ぎ、更に発展させる勢いです。専務を中心に海外事業をスタートさせましたが、今、確実にその遺伝子が動き始めてきました。
 

2024年07月18日(木)更新

無毒化

数年前に切り花の長期保存の手段として採花後殺菌剤に茎をどぶ付けし、袋に詰め出荷する方法を考え出し、それが瞬く間に広がった話を聞きました。このときの作業の状況は作業者の方は完全に防毒マスクをつけ作業している姿にかなり衝撃を受けました。その殺菌剤の開発はイスラエルの企業だったと記憶しています。その後そのイスラエルの企業はアメリカの企業に買収され、商品作りと普及活動を続けていました。しかし最近ほとんどそのような形態の切り花は見かけることがなくなりました。
恐らくそれはかなり、人体に影響があったのではないかと推測することが出来ます。しかし昨日のJFMAセミナーの講師は同じような鮮度保持を進めるにあたり、茎をどぶ付けする方法を話されました。ただしその時言われたのは「無毒化した殺菌剤」とのことでした。以前の防毒マスでの作業があまりに衝撃的であっただけに今回は無毒化をはかりマスクの装着は必要のない作業にしたようです。
それはそれでいい事だと思います。更にその後バケツに入れ、冷蔵庫に数日おき、段ボールに詰めコンテナに詰め込む作業に入ります。コンテナの温度は2℃と言われます。この作業はきっと必要な作業です。インパックは2℃ではなく0.5℃を推奨しています。
それは海上輸送の場合、ほとんど0.5℃で行われているからです。それで最大約3週間海上輸送を行います。その後数日の加工を経てスーパーの店頭に並べます。約4日の販売期間、家庭で約10日の鑑賞期間となります。これで合計39日となります。現在ヨーロッパで流通している切り花は以上のような流れとなっています。ここまではセミナー参加者に聞いた話です。

昨日の話を計算すると約4週間海上輸送しコンテナの温度を2℃とすると、海上輸送だけで温度時間値が1,440になります。これは従来温度時間値500以下の商品を仕入れるのが基本といわれていますが1,440は少し問題が残る気がします。ここはコンテナの温度を0.5℃のする必要があります。そうすれば温度時価値は360となり入荷時の温度時間値としてはこれで最適になります。
 
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