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2022年04月11日(月)更新

お菓子とお花

東京駅の大丸や近くにあるお菓子のコーナーにしてもそうですが、お菓子のパワーは凄まじいものがあります。数日前工場へ出かけましたが、金沢駅にある土産物店も多くはお菓子でした。
手土産ということでお花の企画を立ててはいましたが、お菓子のパワーにはとてもかないません。1,000円出せば立派なお菓子を買うことが出来、700円、500円のお菓子も数多くあります。中には300円台のものもあります。どれもきちっと包装され、保証書や他の商品の案内のチラシも入っています。勿論高額のものも数多くありますが、500円以下のものから品ぞろえのあるお菓子の利用範囲は非常に広いのです。

どうしてお菓子で出来て花ではできないのか、バラ一本であればしっかり包装して500円の商品を作ることも可能です。1,000円、2,000円の商品作りはいくらでもできます。
私は今まで花業界の人たちはそれをやらないだけ、と思っていました。しかし最近そうではなくお菓子とお花の絶対的な違いに気が付きました。それは日持ちの問題ではないかと気が付きました、それも切り花の日持ちを1週間持たせようのレベルではなく、商品を加工し、殺菌し日持ち一カ月、羊羹に至っては半年、1年のものもあります。それにより会社も大きくでき、多店化が図れるのです。
お菓子メーカーの中で虎屋さん、創作和菓子のパイオニアの叶匠寿庵さん、最近では鎌倉吉兆庵さんなど、多くの日持ちする商品を置いています。町にある和菓子屋さんとは同じ看板を掲げていても中身が違います。町の和菓子屋さんは日持ちより、購入しすぐ頂く鮮度の良さを売り物にしています。
今後、生花店は切り花、鉢物に更に工夫し多くの人にご購入いただけるよう努力するのは当たり前ですが、ドライフラワー、プリザーブドフラワーなど大いに考えていく必要があります。また雑貨との組み合わせも必要になって来るでしょう。
少なくとも手土産になる商品開発は必要だと考えています。お菓子には多くの参考事例が揃っています。
 

2022年03月29日(火)更新

花ギフト「バンビーナ」広がりそう

花ギフトはどうしても価格が5,000円、運賃別途というのが条件となります。中には8,000円、1万円も普通にあります。多くのショップではそこに力を入れ、様々な工夫をしています。

インパックでは本年、バラギフト「バンビーナ」を発売いたしました。多くの中から選ばれたエチオピアンローズを10本にしてパッケージされています。デザインは社内のデザイナーの秋山さんに頼みました。優れたボックスに仕上がっています。
勿論ボックスは再生可能な紙を使用しています。更に夏場でも萎れないように根元処理はオアシスを1/3使用し、300ccほど給水しています。オアシスはゴミとして処理可能となっています。ボックスと花は底面に数か所あけた穴で、バラとボックスを固定しているため反対になっても崩れない構造になっています。

このバンビーナの開発目的は企業の社長様が社員の皆様に誕生日に花を贈る習慣を作ろうとしたことによります。もう既に実行なさっている方もいますが、私もインパックの社長も始めました。花ギフトは運賃込みで行くと最低6,000円ほどになりますが、今回のバンビーナは運賃を加えても3,000円台(3,800円)です。

日頃の感謝をこめて社員の皆様にお花を贈る!こんなに素晴らしいことがありません。
花ギフトはお送りし始めて、その素晴らしさを認識する事ができます。

 

2021年10月13日(水)更新

花用ギフトボックスの基準


知り合いの方とお電話をしていましたが、インパックのギフト用段ボールケースの話になりました。
中から花を取り出すのに秒単位で安全にブーケを取り出すことが可能、ということでした。
有名店のギフト用段ボールから、同じく中のブーケを取り出す際、段ボールケースの外、中に張ってある粘着テープを取りはずし、ようやくブーケを取り出したが数分かかると話されていました。確かにイラつく感があります。

考えてみれば「花用ギフトボックス」の基準は存在していません。花が入れば何でも「花用ギフトボックス」となります。長年、花の包装資材に関わるインパックとしては大いに反省しなくてはいけません。

今の段階で定義すれば「花を安全に輸送し、包装する際、粘着テープを使用せず、取り出すときも即安全に取り出すことができる容器」を花用ギフトボックスという、ということになるでしょう。
現在、発売中のボックスはそれに十分当てはまります。

 

2021年09月28日(火)更新

標準用土

昨日久しぶりにチャコボールの開発者のところに出かけていきました。

ある大手のホームセンターから、チャコボールを園芸の標準用土化してはどうかという話を頂き、そうであれば開発者と私どもが10年ほどの前にチャコボールを用土の標準になるまで頑張っていきましょう。と言っていたことを思い出し、出かけた次第です。
園芸の標準用土と言えばピートモスに決まっています。それは現在でもそうです。しかしそれがにわかに怪しくなってきたことは以前触れました。
北欧、イギリスあたりではピートをこれ以上掘ってはいけない、という決定を下したようです。園芸大国のオランダでは、その代わりになる用土開発の方向で動き始めています。日本ではそのような規制はありませんが、しばらく前から問題の発生はありました。園芸用土(ピート)を処分できない、マンションのベランダにはピートの入った鉢が処分できず数多くあるという話です。

昨日は久しぶりにチャコボールの将来について話しました。
チャコボールの利点は数多くあります。材料は木材とセラミックでいくらでもある、更に焼成の結果粒が壊れない限り何度でも使用出来る、処分する必要があるときはごみとして捨てられる、更に粒が壊れても庭にまくことが可能である、また炭素貯留もできる、といった具合に環境にやさしい用土なのです。
昨日は改めて用土の標準化に向かう決意を致しました。

2021年08月16日(月)更新

価格の意味は?


私の手元に2000年秋の「中国製品現地船積み引き渡し価格」(日本リテーリングセンター資料より)があります。確か、昔見ていた雑誌新潮45+の中にあったものと思います。

私のビジネスに直接関わるものはありませんが、僅か21年まえのアパレル、服飾、電化製品、キッチン用品、食器、日用品などがあります。
当時流行していたフリースジャケットが252円、ジーンズ880円、ダウンジャケット1,650円と3,300円、革紳士靴462円、50リッター冷蔵庫が5,830円、コーヒーメーカー396円、軍手(恐らく1ダース)124円等々、驚くほど安い物やそうでないもの等色々あります。

私が最も驚くのがボールペンです。1本3円とありました。確か当時NHKで特番があり、中国内で文具の巨大卸売し市場でボールペンが上記と同じように1本2、3円と言っていた記憶があります。当時私は年間何回も海外の展示会に出かけていました。ある年は花関連の展示会だけでも半年で10回ほど出かけました。当時どこの展示会に出かけてもワンタッチで先端が飛び出すボールペンを惜しげもなく来場者に配っていました。インパックも真似をしてパーカーの首からかけることの出来るボールペンを1,000本用意し、花の展示会で配りましたが、1本700円でした。当時この事実を知っていたら1本3円のボールペンにして名入れを施し、いくらでも配ることが出来たはずです。
品質の差はありますが、800円と3円はあまりにも価格が開きすぎています。パーカーのボールペンで中国製が250本くらいと同じです

現在、私共と直接関わる化成品の原材料の価格が高騰しています。中国が僅かの間に経済成長を実現しましたが、圧倒的な生産力を背景に今日となり、更に生産からの脱却を図り、名実ともに先進国の仲間入りから、一気にトップに躍り出ようとしています。
僅か20年前の価格を見ながらそのパワーの凄さに驚くと共に、日本は別の生き方をする必要があると感じました。

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