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2024年02月22日(木)更新

意外に多い(?)能楽ファン

最近分かったことですが、花き業界に関係する方々の中でどうやら能楽に関心をお持ちの方が何人かおられるようです。

先週の大田花きの磯村様のコラムの中に、中学からのご友人に能役者のお子様がいらして大きくなってからそのご友人にお能を習っていると、お書きになっていました。随分前になりますが、お会いした際、舞台に興味があるとお聞きしましたが、お能の事だったのかと今初めて知りました。何十年もお続けになっていることは尊敬の対象です。

更にごく最近、矢来能楽堂の九皐会(きゅうこうかい)の定期公演に出かけているお話を親しいお取引先の方から伺いました。時間を見つけてお出かけになるのでしょうが素晴らしいと思います。矢来能楽堂は観世の特別の家柄(観世宗家の分家)の観世銕之丞家の分家となっています。観世喜之先生がご当主です。この能楽堂で金春に関係する円満井会の定期公演もこちらで開いています。一度は行きたい能楽堂です。

私もこの二、三年来友人を誘い、北浦和で行われる座敷から庭で行われる薪能を見ています。
見学者も100名足らずですが、なんとも贅沢なお能の会(半能+狂言)です。金春のシテ方の先生が毎回参加されています。20年以上続いているそうです。
 

2024年02月19日(月)更新

各種芸能

昨日の日曜日は式能へ出かけていきました。

式能は現在年に一回、日本能楽協会の正式なお能の会となります。その昔(江戸時代)、将軍職を朝廷から宣下された時のような大事な時に江戸城で式能が開催されました。その意味では、当時は最も格式の高いお能の会となります。式能の式は式楽と言い徳川幕府の決めた正式な芸能です。他にも幸若舞などがありました。
お能5流派(江戸時代は四座+1流:現、喜多流)。狂言2流派全ての流派が1日で「翁」附五番立を行います。今年は観世流観世清和宗家が翁を演じました。その後、観世流、金春流、宝生流、金剛流、喜多流からそれぞれお能が演じられます。お能とは別に翁を始めに演じますが、「翁」は五穀豊穣、天下泰平を祈っての神事となります。

昨年も同じように感じましたが、翁を含めお能が6番演演じられ、更に狂言が4番演じられます。開演朝10時から終演夜7時半までの10時間近くお能を見ることになりますが、長時間になることはじめから分かっていることや番組がよく考えられ、退屈しない演目などから疲れることはありません。恐らく企画を立てる段階から相当考えられての事でしょう。
さて、芸能には今回のようなお能もありますが、大きな組織の歌舞伎や文楽などメジャーな物も有名です。しかし各地に残る芸能もたくさんあります。東大和には「清水囃」といった芸能が残っています。伝統芸能は町、村、部落の数だけ存在しています。担い手がいないことからやめていく芸能も数多くありますが、何とか継続して欲しいと思います。また、これらはその土地ではなく、東京都、NHKなどが企画を立て地域の芸能を我々に紹介しています。

小学生の頃、神楽の大好きな高校生の兄によく色々な神社に連れて行ってもらったことを思い出します。
 

2023年12月12日(火)更新

能 定家

能 定家

特に11月末から毎日が飛ぶように過ぎていきます。それでもどうしても出かけたかったお能の会が国立能楽堂であり、昨日義母の見舞いに朝早く出かけ、午後1番で千駄ヶ谷の国立能楽堂へ到着しました。普段は一人が多いのですが、今回はお能の先生の会(高橋忍先生)でしたので妻や兄弟を誘い、友人を誘い出かけました。

先生の奥様にご挨拶をすることが出来、中に入りました。今日は「定家」が上演されます。動きのないお能として有名ですが、それでも格調高い演技が続き約二時間楽しませていただきました。
圧巻は昔契りを結んだ式子内親王の墓(塚の作り物:四本の柱を上の方で結んだ小さな建物:人一人が入れるサイズ)で前シテ(村娘に姿を変えた式子内親王)がその狭い建物の中で昔の式子内親王に姿を変えていくところです。塚から再度登場する場面では全く違った衣装となっています。一人入れば一杯の塚の中でどのように着替えるのかそれも一人で行うことを考えれば不思議な舞台です。
塚の周りに張られた布を外し式子内親王が現れますが、塚の上には定家の執心を表す定家葛の根が張られ定家の執心を表しています。

最もこの方法は少し古い方に属しています。その後、着替えは一旦舞台から引き下がり、着替えは場所を変え行います。その後再度登場するのが通例になってきました。
良い番組を拝見しました。
約二時間の長いお能でした。

 

2023年11月21日(火)更新

根付

先日歌舞伎座に出かけた折、根付を購入しました。昔から根付には興味があり、昔の物を集めたいとは思っていましたが、実行せずに今日まで来ました。ある時ロータリークラブのメンバーに見せてもらいましたが、江戸時代のもので良い色になった良い形の物でした。

個人的には単純な形のものが好みですが、今気に入っているのはそら豆の根付です。カード差しの先端に付け、ベルトに引っ掛けて使用しています。カードは紐が切れない限り(おそらく10年使用していますが切れる気配もありません)なくすことはありませんので今の時代でも十分使用できる優れたものだと考えています。
ただ本来は着物に使用することが多いと思いますが、帯に大きめの根付が付いているものを見ると流石に素晴らしいと感じます。

今回、根付屋さんで購入したのはひょうたん型のものでした。紐はひょうたんの凹みに巻き付けてあり根付には穴が開いていません。その代わりひょうたんの大きな膨らんだ方に穴をあけそこに直径1mm、長さ3mmほどの小さなヒョウタンが5つ穴の中にぶら下がっている細工物の根付でした。
その根付には名前がついていて「無病(六つのひょうたん)息災」となっていました。年を重ねた今の私には最適な根付でした。
 

2023年10月23日(月)更新

北浦和で薪能

20日の金曜日北浦和の仁木屋さんで最も小さな薪能が開催されました。

初めて歴史的なことをお聞きしましたが、今から25年前、四人の若手能楽師(金春流)の先生方が仁木屋さんとの企画を立て、初めは食事、その後はお能鑑賞という形で始められたとのことでした。
仁木屋さんは昔からの料亭で場所も広く、たった3日の上演中の間だけ、庭に三間四方の板の間を作り、能舞台として完成させています。また小さく短い橋が用意され、本格的な能舞台となっています。しかし囃子方、地謡方の皆さんは三間四方の中に座っていますので、その分少々狭くなっています。また、今まで一度だけ雨のため座敷の中で演能されたことがありました。今回は幸いに曇り空で雨の心配もなく進められました。いつもの通り17時から食事が始まり、19時からが開園となります。経営が変わられたとお聞きしましたが、この企画は経営者が変わっても続けられ良かったと安堵しました。

先ほどの4人の能楽師の先生方は、25年たった今でも協力しながら続けられています。丁度今回のシテ方は高橋忍先生でした。羽衣が上演されましたが、先生は美しく舞っておられました。素晴らしい舞台でした。
100人にも満たない薪能でしたが、大いに満足のいく舞台でありました。
 
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