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2024年07月18日(木)更新

無毒化

数年前に切り花の長期保存の手段として採花後殺菌剤に茎をどぶ付けし、袋に詰め出荷する方法を考え出し、それが瞬く間に広がった話を聞きました。このときの作業の状況は作業者の方は完全に防毒マスクをつけ作業している姿にかなり衝撃を受けました。その殺菌剤の開発はイスラエルの企業だったと記憶しています。その後そのイスラエルの企業はアメリカの企業に買収され、商品作りと普及活動を続けていました。しかし最近ほとんどそのような形態の切り花は見かけることがなくなりました。
恐らくそれはかなり、人体に影響があったのではないかと推測することが出来ます。しかし昨日のJFMAセミナーの講師は同じような鮮度保持を進めるにあたり、茎をどぶ付けする方法を話されました。ただしその時言われたのは「無毒化した殺菌剤」とのことでした。以前の防毒マスでの作業があまりに衝撃的であっただけに今回は無毒化をはかりマスクの装着は必要のない作業にしたようです。
それはそれでいい事だと思います。更にその後バケツに入れ、冷蔵庫に数日おき、段ボールに詰めコンテナに詰め込む作業に入ります。コンテナの温度は2℃と言われます。この作業はきっと必要な作業です。インパックは2℃ではなく0.5℃を推奨しています。
それは海上輸送の場合、ほとんど0.5℃で行われているからです。それで最大約3週間海上輸送を行います。その後数日の加工を経てスーパーの店頭に並べます。約4日の販売期間、家庭で約10日の鑑賞期間となります。これで合計39日となります。現在ヨーロッパで流通している切り花は以上のような流れとなっています。ここまではセミナー参加者に聞いた話です。

昨日の話を計算すると約4週間海上輸送しコンテナの温度を2℃とすると、海上輸送だけで温度時間値が1,440になります。これは従来温度時間値500以下の商品を仕入れるのが基本といわれていますが1,440は少し問題が残る気がします。ここはコンテナの温度を0.5℃のする必要があります。そうすれば温度時価値は360となり入荷時の温度時間値としてはこれで最適になります。
 
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