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2017年03月01日(水)更新

物日って?

もっと花を広げたい! - 025  20173月1日(水)

 

 物日は花業界にのこる古典的な言葉です。恐らく花業界以外の方々は殆ど使われないばかりかその意味も分からないでしょう。
 

 恐らく現在の私たちの言葉では「イベント」が最も近い言葉になるでしょう。はじめは何か古くさい、などと思っていましたが、このような言葉が残る業界も捨てた物では有りません。以前触れたかもしれませんが、偶然ラジオから聞こえて来ました。江戸の「女性芸能史」の研究者の先生がNHK10数回の連続番組の中で江戸を通して最も栄えた遊興地である吉原で使われていたのが「物日」と言うことでした。その中でも最も立派で大きな規模の物日が「吉原の桜祭り」であった様です。勿論普段は吉原には桜並木など有りませんでした。桜の咲くときだけ大きな桜が数百本がいきなり現れ、人々の目を楽しませたそうです。

 吉原では唯一イベントを開く事を認められた場所でも有りました。このような物日には多くの人がさくら見物を楽しんだ、とあります。
3月の開花にあわせ、何せ大きな桜を移植し、終了後再度片付けるのですからを大仕事です。吉原の桜は24時間の見物が可能だったようです。その他にも多い時は100を越える物日がありました。

 私たちももっと考える事ができそうです。