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2022年03月09日(水)更新

国が国を統治するには

国が国を統治するには

21世紀にあって、植民地政策は当然のごとくあり得ません。
全く民族も言語も異なる国家に対して統治することは、余程の事がない限り許されません。勿論今でも西インド諸島や南太平洋の島々の中にはイギリス、フランス、オランダなどの統治下におかれている国はあります。

太平洋戦争のさなか、シンガポールが僅か1日で日本軍によって落ちたことがありました。それまでのシンガポールはイギリスの統治下におかれていました。長年のシンガポールの首相をお務めになったリー・クアユーの自伝を読んでいたとき、日本軍が侵攻すると聞いた時、それまでイギリスの統治下の時は不安も怖さもなかったが、日本軍が来ると聞いただけで、恐怖感でいっぱいになったと書かれています。日本軍の中国における事実を彼は知っていたのです。
事実、イギリスの統治はその国を尊重し、よし悪しは別として、イギリスの文化・伝統を広めていました。その統治は北アメリカ、オアセアニア、アフリカで十分な経験を積んでいたのです。今でも全てではありませんが、エリザベス女王を君主に頂く英連邦は54か国に上ります。リー・クアンユーの言葉の背景にはこのような事実があり、統治とは互いの尊敬があって初めて成立するものなのです。
この前提でいけば、今回のロシアの侵攻は問題だらけです。少なくとも尊敬の二文字などどこにも見あたりません。尊敬のない統治は混乱を生み、恨み・つらみが重なり、今回の様に地獄を見ることになります。

事ここに至ると手が付けられないと思いますが、本来政治とはこのような事態を生まないことの為にあるのです。NATOはヨーロッパのロシア以外全ての国を引き込みたいのかもしれません。結果、極端に動けば今回のようなことにもなるのです。緩衝地帯は本体必要なのです。ロシアを追い込めば追い込むほど、大国ロシアは反発し動き始めます。しかしロシアが動けば動くほど、支持する国家はますます少なくなっていく事実をロシアは知るべきです。

私の結論はこうです。ウクライナはこれ以上の犠牲者が出ない策に出て欲しいと考えています。たとえ、ウクライナは国家の威信を失墜させても、国民を守ることに徹して欲しいと考えます。ロシアの傘の下に再度入ろうとも、再度独立国家としての旗印は消さずに進めて欲しいと思います。世界の皆がロシアの理不尽さを見ています。
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